2023年メンズインナー出荷額は大幅増
日本では減少の理由がもう一つ加わって、「家計が苦しくなると、お父さんは新しいパンツを買ってもらえない」というのがあるそうだ。下着メーカーのワコールの調査では、男性のパンツ保有枚数は平均8.7枚、またグンゼのアンケートによると、「3年以上」穿き続ける人が最多で44%、次いで「1~3年」が41%だった。保有枚数が減り、長く穿くようになると、景気は下向きということか。
では、いま日本の男性下着指数はどうなっているのだろう。日本ボディファッション協会が発表した2023年の出荷額は、レディースインナーは前年比減少だが、メンズインナーは56%の大幅増だった。となると、景気は上向きということだが、その実感はあまりない。実質賃金はマイナスだしなあ。まあ、新しいパンツに穿き替えれば景気が良くなるわけではないが、気分は明るくなる。
(シニアエディター 関口一喜)