プロ野球巨人・阿部慎之助監督(46)が、2025年7月2日に甲子園球場で行われた阪神戦で退場処分となった。巨人監督の退場処分は、1974年7月9日の大洋戦の川上哲治以来、51年ぶり。阿部監督「その根拠は教えてもらえないんですか?」阿部監督が退場処分を受けたのは、0-0の同点で迎えた8回の守備だ。2死1、2塁の場面で、阪神・大山悠輔内野手(30)がショートゴロを打った。これがイレギュラーし、ショート泉口友汰(26)がはじいた。この間に2塁走者の森下翔太外野手(24)が一気にホームへ。ショートのカバーに入ったセカンド吉川尚輝(30)が、ホームに送球。森下が捕手のタッチをかいくぐり、回り込んでクロスプレーになるも、判定はアウトとなった。この判定に対して、阪神・藤川球児監督(44)がリクエストを要求。リプレー検証の結果、判定が覆り、阪神が先制点となる貴重な1点を入れた。判定が覆ると、阿部監督はすぐにベンチを飛び出し、球審に詰め寄った。スポーツ紙の報道によると、阿部監督は「(判定が覆った)その根拠は教えてもらえないんですか?」と問いかけ、「これは抗議できません」と言われたという。結局、阿部監督は抗議したとして退場処分となった。阿部監督の51年ぶりの退場は、インターネット上で大きな話題を呼んだ。賛否両論が飛び交う中、楽天の元監督である田尾安志氏(71)が試合直後にユーチューブを更新し、阿部監督の退場劇について、自身の見解を述べた。「監督という立場になれば、そういう気持ちがよく分かる」田尾氏は「阿部監督は(この日の試合で)いろいろなことをやりました。エンドランをかけたりもしたが、うまくいかなかった」と振り返り、自身の監督経験を交えて、阿部監督の行動に一定の理解を示した。「そのこともあってたぶん、カリカリ来ていたと思う。8回の判定が、最初はアウトだったがセーフと判定された。そのことについて、たぶんアンパイヤに一言言いたかったのでしょう。結局、監督退場となった。細かいことは分かりませんが、たぶんそういう流れがあったのかなという気がします。監督という立場になれば、そういう気持ちがよく分かる。あの点の取られ方は、ちょっとショックでしたから」DeNAでヘッドコーチを務めた高木豊氏(66)は、3日にユーチューブを更新し、阿部監督の退場処分について言及した。「ランナーなしから2つのフォアボールで、ピンチを招いた。ピッチャーを代えてしのぎにいくところが、イレギュラーになって、よくバックアップしたがバックホームのボールが逸れた。それでタッチをかいくぐられた。阿部監督はストレスがマックスだったと思う。だからといって、やってはいけない行為だが、勝負師としては確認をしたかったと思う。本当にタッチをしていないのかとか。確認をしたいだろうなと思った」スポーツ紙の報道によると、阿部監督は試合後、「退場処分になって、最後までチームの指揮を執れなかったというのは監督として良くはないこと。選手たちにも申し訳ないなと思います」などと語ったという。試合は8回の1点が決勝点となり、巨人が0-1で敗退。首位・阪神とのゲーム差は、5.5ゲームに広がった。
記事に戻る