ソフトバンクはなぜ佐々木麟太郎を1位指名したのか 「仕方なく大谷翔平の指名を回避」、元フロントが13年前の後悔から読み解いた

「入団にこぎつけた様子を見て、やはり後悔しました」

   「思い出したのが、2012年のドラフト。大谷翔平選手が対象だった年。当時、大谷選手はドラフト直前に、『NPBには行きませんと。MLBに行きますと。なので指名をしないでください』ということを公表した。そこで、多くの球団は『行きたくないというならば仕方がない』ということで指名を回避した。ソフトバンクもそのひとつ。ご承知のとおり、日本ハムが指名をした。私はドラフトのテーブルにいました。当時、編成の責任者でしたから」

   小林氏によると、日本ハムの1位指名に、その場に居合わせた各球団観客者は、驚きを隠さなかったという。そして、指名を回避した当時の心境を、こう語った。

   「日本ハムは粘り強い説得で入団にこぎつけた。入団にこぎつけた様子を見て、やはり後悔しました。その後の大活躍は、誰も分からない。でも、その年のナンバーワンの選手を指名しなかった。(大谷は)二刀流をやるのだと、春からものすごく話題になった。その様子をみて後悔しました。頑張れば来てくれる可能性があったんだと。(佐々木の指名は)それが頭にあったのではないかという気がしています」

   さらに、ソフトバンクの現戦力に触れ、佐々木を1位で指名した理由を補足した。

   「(フロントに)『やらない後悔よりも、リスクを負ってでも獲得に動いた方がいい』という考えが働いたのかもしれない。あと、ソフトバンクは戦力が充実している。12球団随一ですよ。仮に入団しなくても、いまいま困ることはなかろうと。冒険する余裕があった」

   花巻東高校出身の佐々木は、大谷翔平選手(ドジャース、31)の後輩にあたる。高校時代は、歴代最多となる通算140本塁打を記録し、ドラフト1位候補として日本のプロ球団が注目していた。

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