岩手大学が2025年10月28日から29日にかけて、盛岡駅から約2キロの上田キャンパス構内で「クマ」が出没したことを受け、休講にすると公式サイトで発表した。巡視結果などからクマはキャンパスから離れた可能性が高いとし、30日から授業を再開するとしている。当時、現場ではどう対応したのか。大学広報室に取材した。「学生を含め複数の目撃・通報があったと」盛岡市内では28日、中央通一丁目にある岩手銀行本店の地下駐車場内にクマ1頭が出没し、午前中に捕獲完了したと市公式Xで報告されたばかりだ。28日正午過ぎ、そこから車で10分かからない岩手大学の敷地内で、別のクマ1頭が目撃されたという。市は警察と対応中として、「現在、周辺は非常に危険な状況です。周辺にお住まい・お出かけの方は、絶対に出没地点に近づかないでください」とXで訴えていた。岩手大学はクマ出没を受け、同日午後の講義は「すべて休講」と公式Xで伝えた。翌29日9時にも、構内で目撃情報があったとして、安全確保のため終日休講とした。「学生の皆さんは、決して大学構内に立ち入らないようにしてください」ともいう。岩手大学の広報室は29日にJ-CASTニュースの取材に応じ、クマの目撃情報は岩手県警察からの連絡を受けて把握したといい、「本学の学生を含め複数の目撃・通報があったと伺っております」と答えた。14時時点でケガ人などの情報は入っていない、としている。「記録が残っている範囲で」過去に出没情報なしこれまでの対応は「学生の安全確保のため、10/28(火)午後、10/29(水)終日休講とし、大学構内への学生立ち入りを制限しております」と振り返り、下記のようにも説明した。「建物に取り残された学生については、安全な場所まで車で移動させるとともに、自動ドアを手動に切り替える、外部に通じる門を閉門するなどの対応を行いました」今回の事案は「近隣で目撃証言が相次いでおりますので、今後も学生の安全を第一に考え、対応していきたい」と受け止め、休講となった講義に関しては「補講等の対応は検討中」とした。なお、広報室によると「記録が残っている範囲で、学内にクマが出没したという情報はございません」とのことだ。市は29日17時過ぎにXで、岩手大学に出たクマは、新たな目撃情報がなく、敷地内を捜索した結果見つからなかったため「通常の監視体制」に移行すると伝えた。その後、岩手大学は「市役所・大学職員による構内巡視や目撃情報などを総合的に判断した結果、現在、熊は大学構内から離れた可能性が高い」とし、30日から授業を再開すると発表している。
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