若い世代を中心に広がるネットスラング。これが日常会話で使われると全く理解できない人たちも少なくない。2025年11月13日の情報番組「ひるおび」(TBS系)は、スラングが分かる人と分からない人で盛り上がった。
「エアプ」の意味、分かりますかと「知ったかぶり」
番組では「裏山」(うらやましいという感情を気軽にネタっぽく表現)、「解像度が高い」(ものごとを細かく深く理解し明確にとらえている状態)などの解説から始まった。そして、「ニキ」は「兄貴の略で親しみや敬意を込めて使う」と説明。MCの恵俊彰さんも驚いた様子で「ニキって二木ゴルフしか浮かばなかった」とスタジオの爆笑をさそった。
タレントの井上咲楽さんに向かって「咲楽ちゃん知ってた?」と聞く。井上さんは「ニキは知ってました」と恵さんや弁護士の八代英輝さんを指さして「MCニキとか」「弁護士ニキとか」と笑いながら「ニキ」の使い方について話した。
スタジオがさらに盛り上がったのが「エアプ」の意味に触れた時だ。意味を聞かれた井上さんも「聞いたことはあるけれど」と話し、意味まではわからない様子。
回答はAir(エア)とplay(プレイ)をつなぎあわせて「ゲームなどをプレイしていないのにプレイしたかのように語ること」から転じて「知ったかぶり」。
最近は日常会話でも使うことが増えているという。
「八代さん、料理エアプっぽいなあ」
使い方の例として八代さんと井上さんのやりとりをイラストで紹介する。八代さんが料理に関して「ニンジンの飾り切りは」とか「筑前煮の味付けは」などと話していると井上さんが「八代さん、料理エアプっぽいなあ」と感じているイラストの構図だった。
それを見た井上さんが八代さんの方を向き「確かにエアプっぽい」とつぶやく。八代さんはあわてて「ちょっと待ってください。人間そのものがエアプっぽいわけじゃない」と否定。「(料理に関して)言ってることがエアプっぽいので、『エアプっぽい人』というのはおかしい」と困惑した様子。
軽い気持ちで「エアプ」なんて口にすると、逆にエアプで返されそうだ。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)