「大変ご迷惑をおかけしてますので」山上徹也被告の陳述、どう解釈するか...鈴木エイト氏の見方は

今後の検証は「安倍氏のビデオメッセージが動機に影響を与えたかどうか」

   そして、「(安倍氏のビデオメッセージが)彼の動機面にもかなりかかわっていたと思うので、そこは彼の口からどう語られるのか、どれくらいそれに合理性があるのかとか、そのへんは検証されていくと思います」と見る。

   これに、金曜コメンテーターの長嶋一茂さん(スポーツプロデューサー)は納得できないようだった。「本来であれば、(ほこ先や怒りは)統一教会の寄付を募った方であったり、トップの人だったりに向くべきではないかなっていうところが、ぼくにはある」と、鈴木氏に疑問を投げかけた。

   鈴木氏は「安倍さんがどのように教団に対する対応が変わっていったかというのを、順を追って見ていくと、たしかに、これは安倍さんが狙われても、それは仕方がない(というほどの統一教会被害者たちの怒り)」というのは半分理解できると話した。山上被告にとっても、安倍元首相が支持するビデオメッセージを教団に送ったことで受けた絶望感は、それほど強かったというのだ。

   「仕方がない」という意について、鈴木氏は「当然、犯行は理解できないけれども、根本的に。ただ、被害者の方の気持ち、そうなるだろうなっていうのは理解できるんです」と話し、それが手製ピストルまで作って殺害に至った飛躍について、今後の被告人質問で明らかにされるはずだと解説した。

   被告人質問は11月25日、12月2~4日に行われる予定。12月18日に結審し、2026年1月21日に判決が言い渡される。

(シニアエディター 関口一喜)

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