プロ野球巨人で1軍打撃チーフコーチを務めた野球解説者の「デーブ大久保」こと大久保博元氏(58)が2025年12月10日、公式YouTubeチャンネルに公開した動画で、オコエ瑠偉外野手(28)の巨人電撃退団について内幕を推察した。
「絶対内部で何かあったね。100%」
オコエ選手を巡っては「ファンフェスタ2025」や長嶋茂雄さんのお別れの会に参加せず、秋季キャンプ途中から姿を見せなくなったことからその動向に注目が集まっていたが、11月28日に巨人を自由契約になったと発表。スポーツ紙の報道によると、移籍先に関して今後、海外を含めて模索していくという。大久保氏は巨人1軍打撃チーフコーチを務めた23年シーズンにオコエ選手を指導している。
「【本音】オコエ電撃退団について自論を話します」と題した動画で大久保氏は「これは絶対内部で何かあったね。100%」と断言し、その根拠として秋季キャンプを数日で打ち切り、球団行事も不参加だったことを挙げた。海外含めて移籍先を模索するとされるオコエ選手だが、「これは後付けです」「(海外志向が)あったらポスティングをお願いするでしょ? 日本でレギュラー取ってない選手が外国で取るわけがない。それも本人が絶対にわかってる」と言い切った。
さらに「いざこざがあった。それもコーチと(いざこざが)あったのプラス、阿部(慎之助)監督の逆鱗に触れてなきゃこうならないと思う」と持論を展開した。
「日本でやるチャンスはないと思う」
大久保氏は巨人1軍打撃チーフコーチ時代、オコエ選手が自身の指導に耳を貸さないような態度を取ったことで激怒。近くにあった備品を蹴り上げ「てめぇなんか打つな!」「うまくなりゃしねぇよ、この野郎!」などと怒号を飛ばしたことがあったという。その経験を踏まえ「あ、これやったなオコエと思って」「俺の経験上、最終的には阿部監督がオコエに対して、なんかあったのよ、絶対」とし、遅刻などの小さなトラブルをコーチが注意し、その態度が悪かったために阿部監督の耳に入ったのではないかと推測した。
大久保氏によれば、言動に問題が認められる選手に対し、原辰徳前監督は厳しさを持ちながらも「それくらい元気があっていいんじゃないか?」と、ある程度寛容なスタンスだったという。一方の阿部監督は規律に厳しく、「そんなこと言ったのかあのガキは、みたいになるタイプ」と説いた。その上で「(阿部監督が)『3軍で自分の姿を見せて反省しろ、それか辞めるかしかねぇよ』って絶対言ってると思うんだよね」と予想。そこでオコエ選手は「もう一度やらせてください」とならず、これまでの不満もあって退団を決断したのではないかとの見方を示した。
そして大久保氏は「日本でやるチャンスは、そういうことがあると俺はないと思う。どこも獲らないと思う」としながらも、「まだ野球を続けるのであればしっかりと練習して。いい選手なんだから、またいいプレーを目指してやってもらいたいと思います」とエールを送った。