プロ野球・楽天の本拠地「楽天モバイル 最強パーク宮城」(仙台市)で、野球観戦もできる観覧車の一部が燃えているように見えたとX上で動画が投稿され、話題になっている。
実は、観覧車の「サウナ風ゴンドラ」から演出用のスモークが出ているのを勘違いしかけたというものだった。観覧車を運営する球団は、「通報などはなく、スタッフが常時安全な運用に努めています」などと取材に説明した。
「確かに紛らわしい」「消防に通報する人が出てきそう」
夕方暗くなった中で、観覧車のゴンドラの1つが、真っ赤に内部が染まり、上端から白い煙が立ち上っている。
中には、2人の姿が見えており、煙が充満したためか、うち1人が立って窓を開ける。
「えっ、燃えていませんか?」
そんな声がして、あわや火事かとも見間違うような状況だ。
この20秒強の動画は、仙台市内の長靴メーカー「弘進ゴム」の佐藤さん(@kohshingomu_s10)が2026年3月31日に投稿した。弘進ゴムは、楽天球場横の陸上競技場のネーミングライツを取得するなど、スポーツの振興に力を入れている。
佐藤さんは続いて、これはサウナ風ゴンドラのことではないかと球団サイトの紹介を引用した。「通勤にいつも球場横歩いてるんですけど、上見たら煙出てたんでビックリしてしまって」と動画を投稿した理由を説明していた。
動画投稿は、リポストされて拡散し、様々な声が寄せられている。「これは確かに紛らわしいw」「やりすぎな演出な気がします」「消防に通報する人が出てきそう」と懸念する向きも多かった。
球団サイトなどによると、観覧車にはホラー、カラオケなどができる「変なゴンドラ」が導入されている。サウナ風ゴンドラは、そのうちの1台で、25年シーズンからお目見えした。「LED照明やスモーク演出を取り入れ、観覧車に乗りながらサウナ気分を味わえるゴンドラ」だという。
このゴンドラを見て、119番通報されたケースはなかったのだろうか。
客が操作できるスモーク装置を追加していた
仙台市消防局の規制指導課は4月1日、J-CASTニュースの取材に対し、前日には観覧車で火事といった通報はなかったとしたうえで、こう話した。
「楽天側に確認したところ、LED照明で赤くなっており、コンサートで使われるような無害な煙を出すスモークマシンで湯気っぽくしているとのことでした。客が煙の量を操作できるとのことですが、何秒までとのルールを守らずに煙を出したケースがあったと聞いています」
ゴンドラがサウナ施設なら、消防法上の規制があるが、どうなのだろうか。
「暖房で部屋を暖めているだけで、本物のサウナではないとの説明でした。浴室暖房のようなヒーターが設置されているとのことです。サウナなら熱源から可燃物までの距離などの基準がありますが、今回はサウナ目的ではなく、消防法で規制するものではありません。夏場は、外気と同じ温度にしているとのことです」
観覧車を運営する楽天野球団の広報部は1日、取材に対し、前日の開幕戦から始まった26シーズンは、「NEOサウナ風ゴンドラ」として、客自身が操作するスモーク噴出フォグマシンやLEDライトによる演出を追加したと明らかにした。そして、「昨日からですので、通報等があった事実はございません。観覧車には、常時スタッフがおり、運行状況を確認しながら安全に運用できるように努めています」と答えた。
このゴンドラは、「サウナ施設ではございません」と強調し、次のように説明した。
「温風ヒーターとLED照明、エフェクトスモークにより『サウナ風』の空間を作っているものであり、火器は使用しておりません。温度設定は40℃以下になるように設定をしていますが、外気の影響を受けるため、実際にはそこまで上がらず、本日ですと20℃前後でした。気分が悪くなられたというご申告は現時点ではありません。なお、夏期間中はヒーターをOFFにしますので、通常のゴンドラと室温は変わりません」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)