YouTuberの撮影トラブル相次ぎ...マナー問題あらためて浮き彫り 公共空間で繰り返される同じ構図

   公共空間でのYouTuber撮影トラブルが相次いだ。飛行機、新幹線、飲食店--場所を変えながら同じ構図が繰り返されている。

  • YouTuberの撮影トラブルが相次いだ(写真はイメージ)
    YouTuberの撮影トラブルが相次いだ(写真はイメージ)
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    YouTuberの撮影トラブルが相次いだ(写真はイメージ)
  • YouTuberの撮影トラブルが相次いだ(写真はイメージ)
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撮影マナーの問題点

   2026年年3月、旅行系YouTuber・ふじわらのみいが国際線の機内トイレにカメラを持ち込み、「ADHDで多動症」という自身が長時間のフライトに耐えられるのかという検証動画を公開した。トイレに立てこもり髪の毛をかきむしり絶叫するだけではなく、通路を何周も歩き回ったりする様子が迷惑行為として炎上。問題はマナー違反にとどまらず、障害を「企画のネタ」として消費したことへの批判も相次いだ。動画は削除され、謝罪文が投稿された。

   4月、登録者39万人の家族系YouTuber「破天荒夫婦」が新幹線のグリーン車内で、幼い息子とのVlog撮影中に年配男性から注意を受けて、これに逆ギレする動画を公開。営利目的の車内撮影自体が問題だったことはもとより、注意した男性を晒し上げる内容だったことが批判に火をつけた。謝罪動画で「今後は公共交通機関での撮影はおこなわない」と宣言した。

   この炎上の流れで掘り起こされたのが、同じ新幹線でも、最上位クラスの「グランクラス」でのトラブル。美容インフルエンサー「きらら」とモデルの「なつき」が帰り旅の帰路に撮影した恋愛相談動画。4月14日、ネット上では、グリーン車での夫婦より「10倍うるさい」などと指摘される。きららはXで、「この時グランクラス内は私たち以外乗客がおらず貸切状態でした」としつつ、「ただ、それとは別に公共の場での会話として配慮に欠ける内容や話し方だった点については、不快に思われた方もいると思います。申し訳ありません」「今後は周囲への配慮をより意識していきます」と謝罪した。

   外国人の迷惑行為も報告されている。2024年10月には米国拠点のダンサー集団「shafar」が富士急行線の車内で床をスライディングし、逆立ちで吊り革に足を当てるなどの危険行為を撮影・投稿。富士山麓電気鉄道が法的措置を検討すると声明を出す事態に至った。日本のルールや他の乗客への配慮を度外視した行為に批判が集中したが、本人たちに問題意識はなかった。

   舞台が電車から飲食店に移っても構図は同じだ。2026年3月、グルメ系YouTuber「あべちゃんのお酒チャンネル」が千葉・船橋の立ち飲み居酒屋でライブ撮影をおこなったところ、居合わせた客が断りも一切なく撮影を始めたなどとXに投稿し騒動に。本人は「店には許可を得た」と謝罪したが、隣との距離が近い立ち飲み店でカメラを回すなどへの、撮影マナーの問題点が浮き彫りとなった。

   こうした逸脱事例が積み重なるたびに、次の過度な警戒心を生んでしまいかねない。飲食店がカメラを持ち込む客を敬遠し、周囲の目がインフルエンサー全体に向けられる。すると、丁寧に許可を取りながら活動してきたクリエイターにまで不信の目が及び、「YouTuberやインフルエンサーは全員迷惑系ではないか」という風潮が広がれば、ジャンルそのものへの信頼が損なわれてしまうことだろう。

(川瀬孝雄)

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