大西洋クルーズ船で発症したハンタウイルスの研究を50年続けている北海道大学名誉教授の有川二郎さんが2026年5月11日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に出演、コロナとの感染力の違いなどコメンテーターらの疑問に答えた。
一般市民に感染拡大するリスクは低い
スペイン・テネリフェ島に到着したハンタウイルスの集団感染が疑われているクルーズ船の乗客の下船が始まった、と番組が伝える。WHOによると乗客乗員約150人(日本人1人を含む)は9日時点で症状が出ている人はいないという。健康状態に応じて小型船で上陸しバスに乗せて空港に移動、それぞれの国に戻り隔離措置がとられる予定だ。8日時点でハンタウイルスに感染もしくは感染の疑いがある乗客8人のうち3人の死亡が確認されている。
WHOによると、ハンタウイルスのヒト・ヒト感染は「長時間の濃厚接触に限定される」として、新型コロナウイルスとは異なり一般市民に感染拡大するリスクは低いとされる。
「何が濃厚接触なのかわからない」
石原良純さんは「コロナとは違う?そこが皆さんやっぱり気になるところ」と有川さんに聞く。有川さんは「コロナとは違う。なぜ違うかというと研究レベルではわからないが、疫学的な現象としてコロナの場合は非常に早く人から人に伝わって2次感染、3次感染が起きるとわかっているが、ハンタウイルスの場合は結果的にそういうことが起きていない」と話した。
玉川徹さんはハンタウイルスのヒトからヒトへの感染ルートとして「長時間の濃厚接触に限定される」点について有川さんに質問。「何が濃厚接触なのかわからない。ハンタウイルスに関して言えばどの程度の接触をすると感染の危険性があるのか。日常で言うと、同じレストランの中で隣のテーブルで話をしていてコロナの場合は感染した。あとは駅や電車では感染するのかどうなのか」と聞く。
有川さんは「そこが感染症対策の一番の問題で、人間は個体差がある。学生にも講義室で言うが、この中にインフルエンザでせきをした人がいてウイルスがばらまかれればみんな同じウイルスを吸う。それでも来週インフルエンザになる人は1人か2人で、ほとんどの人間がかからない。それは個体差があるからだと。なかなか決められないというところが感染症の難しいところで、それが皆さんこれから実感として理解されていくところだろう」と話す。
石原さんや玉川さんに限らず、ハンタウイルスが日本に及ぼす影響については敏感にならざるをえない。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)