中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が北京で会談、経済協力などの関係強化を確認するなかで、2026年5月20日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)はロシアが中国と連携して日本に対して情報戦を展開している可能性があると指摘した。情報戦でロシアと中国が相互補完的に活動する傾向ホルムズ海峡の封鎖に関しては今年3月、ある偽情報がSNSを通じて拡散された。それは「日本の主要石油会社はロシアからの石油輸入を再開した」といった内容だ。日本の原油タンカーが足止めされ、石油の供給不足に対する不安が高まり出した頃で、この投稿は瞬く間に拡散、閲覧数が200万件に到達した。情報のもとはロシアによるものとみられている。番組は、こうした情報戦でロシアと中国が相互補完的に活動する傾向があると指摘する。昨年8月にアメリカの戦略国際問題研究所(CSIS)が「ロシアと中国はすでに協力し双方にとって利益になる情報を発信している」と報告していることも紹介した。情報工作は「混乱増幅型」と「沈黙誘導型」国際政治・旧ソ連研究を専門にする慶応義塾大学教授の廣瀬陽子さんは「ロシアは情報を使って社会を分断するというのを主目的にしてやっている。ロシアは情報戦を仕掛ける時に相手の国の弱いところをつくのが非常にうまい。日本がエネルギー危機におびえている状況を見透かしてこのような情報戦を行っている」と話す。廣瀬さんは、中ロ情報工作の手法の違いを、ロシアの「混乱増幅型」と中国の「沈黙誘導型」とに分けて整理する。中国の「沈黙誘導型」というのは廣瀬さんによると、「中国に不利益な情報をしゃべらせないというのが最終目的。経済、学術の面でも『中国のやっかいなところは触らないでおこう』と自己検閲に誘導させる」と説明した。今回の中ロ首脳会談でもCSISの報告通り、情報戦においても相互補完的な関係強化を確認したというのは十分ありうるというのだ。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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