お酒の席では、楽しい時間を過ごせる一方で、飲み過ぎによる失敗を経験した人もいるのではないだろうか。厚生労働省が2024年に公表した「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、過度な飲酒によって事故や他人とのトラブルが生じるリスクがあると指摘している。当時大学生だった山田健一さん(仮名・40代)は、そのことを、身をもって実感する失敗を経験した。駅員に起こされて現実に戻された福岡市内の大学へ通っていた山田さんが、友人と再会したときの出来事だ。「(関東に住む)友人が学会で北九州市に来ることになって、小倉で飲もうという話になったんです」久しぶりの再会だったこともあり、お酒はどんどん進んでいったという。「焼酎や日本酒をかなり飲みました。完全にテンションが上がっていましたね」飲み会が終わった後、山田さんは終電へ乗り込んだ。その時は、「ちょっと眠いな」くらいだったそうだ。しかし、座席へ腰を下ろした瞬間だった。その後の記憶が、ほとんど残っていないと振り返る。次に意識が戻ったのは、誰かに肩を揺さぶられた時だった。「終点ですよ」声をかけていたのは駅員。目を開けたら知らない駅だったため、一瞬何が起きたのか分からなかった。本来は、博多駅で降りる予定だったという。ところが、泥酔したまま眠り込み、終点の久留米駅まで乗り過ごしていたのである。「頭はガンガンするし、足元もフラフラでした」問題はそこからだった。山田さんは完全に酔いが回っており、まともに歩くことも難しかった。「頭はガンガンするし、足元もフラフラでした」駅員から体調を心配されても、うまく返事ができなかったという。当然、その時間帯に福岡方面へ戻る電車は残っていなかった。結局、山田さんは始発までの駅の近辺で時間を潰すことになったという。「今思い返しても情けないです」財布や携帯電話を紛失しなかったのは好運だった。「若い頃に、似たような失敗をした人は意外と多いんじゃないでしょうか」今でも終電で眠り込んでいる人を見ると、当時の自分を思い出すという。「今となっては笑い話ですが、もう二度と経験したくありません」この経験以降、帰れる状態までしか飲まない、寝過ごさない――。飲酒量を意識するようになったそうだ。「無事に家に帰るまでが、飲み会だと思っています(笑)」終電での寝過ごしは、思わぬ事故や盗難などにつながる可能性がある。楽しい時間を思い出で終わらせるためにも、自分の限界を知りながら節度をもってお酒を楽しんでほしい。
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