「核拡散ドミノ」の恐れ、米国の中東プレゼンス低下で核兵器の役割がむしろ高くなった

   アメリカとイランの戦闘終結に向けた議論が進む中で2026年6月19日放送の「プライムニュース」(BSフジ)は、新たな「核拡散ドミノ」が起きていると指摘した。中東でのアメリカのプレゼンスの低下をにらんだ新しい動きだ。核兵器が国際テロ組織にも広がる懸念がある。

  • 中東・南アジアに核拡散の兆しがあるという(画像はイメージ)
    中東・南アジアに核拡散の兆しがあるという(画像はイメージ)
  • サウジアラビアは昨秋パキスタンと防衛協定を締結(画像はイメージ)
    サウジアラビアは昨秋パキスタンと防衛協定を締結(画像はイメージ)
  • 中東・南アジアに核拡散の兆しがあるという(画像はイメージ)
  • サウジアラビアは昨秋パキスタンと防衛協定を締結(画像はイメージ)

イランの動きを見てステージをあげているサウジアラビア

   原子力平和利用を専門にする笹川平和財団主任研究員の小林祐喜さんは「サウジアラビアが昨年9月にパキスタンと戦略的相互防衛協定を締結した。パキスタンは中東の他の国にない核兵器を持っている。他の国はサウジアラビアがパキスタンの『核の傘』の提供を採り入れようとしたのではないかと思っている。イランの動きを見てステージをあげてサウジアラビアも核の力に安全保障を依存し、中東における安全保障の中での核兵器あるいは技術の役割が高まってきているのが現状だ。仮に最終合意に至らずイランが核開発を加速するという対応をとった場合、サウジアラビアもレベルを一段あげてパキスタンの支援を受けて核開発に至る可能性がある」と言う。これがドミノの根拠である。

過去にはパキスタンが濃縮技術を闇市場に流した歴史

   キャスターの水内茂幸さんはイランの核技術開発が周辺国だけでなく国際テロ組織に広がる懸念を指摘する。

   小林さんは「パキスタンがウラン濃縮の技術を核の闇市場でイランや北朝鮮に流し、それが世界への核拡散につながったという歴史がある。サウジアラビアは中東のなかでも資金が豊富な国だが、中東および南アジアの経済力がそれほどない国が、資金を得るために、そういった機微な技術、製造方法を非国家主体、あるいは他の国家に移すということは十分に考えられる」との恐れを指摘した。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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