「平和運動さえ名乗ればあらゆることが免責」は見直すべき 沖縄戦没者追悼式でのひどいヤジに玉木雄一郎氏

   国民民主党の玉木雄一郎代表が2026年6月24日の定例会見で、23日に行われた平和祈念公園(糸満市)で開かれた沖縄全戦没者追悼式中の、高市早苗首相へ向けた「ヤジ」を批判した。

  • 高市早苗首相へのヤジはどう受け止めるべきか(写真は高市早苗首相のXから)
    高市早苗首相へのヤジはどう受け止めるべきか(写真は高市早苗首相のXから)
  • 国民民主党の玉木雄一郎代表(2026年5月)
    国民民主党の玉木雄一郎代表(2026年5月)
  • 高市早苗首相へのヤジはどう受け止めるべきか(写真は高市早苗首相のXから)
  • 国民民主党の玉木雄一郎代表(2026年5月)

首相あいさつ中に「戦争反対!」「沖縄に来るな!」のヤジ

   沖縄県の「慰霊の日」にあたる23日、高市氏は沖縄全戦没者追悼式に出席。首相あいさつを行った。

   式典中、名前を呼ばれた高市氏が立ち上がると、「戦争反対!」と男性が大きな声を上げた。ヤジの声はひとりではなく、少し遅れて「反対!」と女性の声も続いた。男性は「9条を守れ!」と声を張り上げ、拍手のような音も聞かれた。

   高市氏があいさつを始めてからも、男性は再び「9条を守れ!」と叫び、「24万人に謝ってこーい!」とした。高市氏はそのままあいさつを続けたが、ヤジを飛ばしている人物は「出ていけ!」「帰れ!」「沖縄に来るな!」などと叫び続けていた。

   男性らはあいさつの途中で取り押さえられ、会場の外に連れ出された。

「立場の違いを超えて、恒久平和や不戦の誓いをするのが大切」

   玉木氏は24日の会見で記者からの質問に応じ、式典でのヤジについて語った。

   記者が「司会者は『静粛に』ということを言ってましたか?」とすると、玉木氏は「私はずっとその場におりましたが、『静粛に』という言葉はありませんでした」と回答した。

   「私は歴代各党の党首の中で、最も長く、そして連続して6月23日の追悼式典には出ていると思う」とした上で、「その中で、今回が最もヤジがうるさかった」と振り返った。

   玉木氏は17年に希望の党の共同代表に就任して以降、旧・国民民主党や現・国民民主党の代表を約9年に渡り務めてきた。

   玉木氏は、8月の「原爆の日」も含め「政治的な主張とかスローガンはあるのかもしれない」としつつ、「24万を超える尊い命が失われたことに対して哀悼の誠を捧げる式典において、追悼の言葉を述べている総理大臣に向かってヤジを飛ばすということは、私は非常に残念だと思いました」と主張。

   式典中は「立場の違いを超えて、失われた尊い命に哀悼の意を捧げ、恒久平和や不戦の誓いをするのが、大切な共有すべき時間の過ごし方だと思う」とした。

「本当の意味での平和運動」後退を恐れる

   ヤジを飛ばしていた人物らが「憲法9条改正反対」を訴えていたことに触れ、「ああいう場でヤジを飛ばすことによって、平和運動そのものに対する違和感や嫌悪感が生まれて、かえって本当の意味での平和運動・平和活動が後退したり、多くの人から避けられるような存在になることをむしろ恐れますね」ともした玉木氏。

   「沖縄の置かれた特殊な歴史、特殊な位置というのは、もう十分にわかる」とした上で、「辺野古の転覆事故によって尊い若い高校生の命が失われたこともそうだが、『平和運動さえ名乗ればあらゆることが免責される』というような、戦後、平和運動がまといがちだったある種の甘え、そういったものは、今回見直していくべきではないかなと思う」とした。

   「平和運動は尊いことで、決して萎縮してはならないと思うけれども、ただ平和運動ということを掲げればあらゆることが明責されるというようなこともまた間違っていると思う」とし、「そうした意味では、今回の式典でのヤジは非常に残念でした」とした。

   記者は、沖縄県の玉城デニー知事に「なぜ『静粛に』と注意しなかったのか、と問うたが、回答はなかった」と語り、対応を取るべきだったのではないかと続けた。

   玉木氏は「やはり静謐な環境の中で個人を悼むこと、恒久平和を誓うことが大事だと思うので、それにふさわしい環境を整えるのは、主催者の責任のひとつだと思います」と応じた。

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