2025年の自民党総裁選、26年衆院選で、高市早苗首相の秘書から相談されてIT会社の代表が、他候補に関するネガティブな動画を作成したと報じられ、それが国会でも議論されている。前回6月11日の本コラムでは、週刊文春や共同通信へのたれ込みについて、仮に事実であっても高市首相側に法的に問題ないこと、その上でたれ込みの人物や根拠となる動画数からその情報自体に疑わしいことを強く示唆した。結果として、サナエトークンで一儲けしようと、高市首相の周りに人が群がったが上手くいかなくった中で起きた動画作成事件とした。週刊誌に文句を言うと「誌面を提供するから反論しろ」と「炎上商法」筆者は、本件をかなり早い段階で、「第2の永田メール」ともいっていた。やはりそうだった。週刊文春も共同通信も、根拠となる動画について捏造を認め取り下げている。さらに、音声データについてもネットから捏造疑惑が上がっている。こうしたネット民のスキルは侮れず、動画や音声が公開されると多数の猛者により解析され、捏造がすぐに暴かれる。さらに、情報提供者の松井氏の経歴も虚偽であったことが報じられている。筆者にはかつて苦い体験があるが、週刊誌は報道の基本である裏取りを余り行わない。文句をいうと誌面を提供するから反論しろという。いわゆる炎上商法だ。幸い今では、筆者は140万超の登録者を有する自分のYouTubeチャンネルがあり、オールドメディアの誌面を借りずとも反論できるのだが、オールドメディアの人々の意識は未だに変わっていない。しかも、動画や音声が簡単に改ざんできるのに、それを見抜けるスキルがオールドメディアにはなく、たれ込みを安易に信じてしまうという致命的な欠陥がある。問われるオールドメディアや野党の存在意義捏造された動画や音声を正しいと盲信したオールドメディア報道に、5月29日朝日新聞社説「中傷動画問題 首相の説明 納得できぬ」、6月24日朝日新聞社説「中傷動画問題 秘書招致 首相は応じよ」、6月7日毎日新聞社説「中傷動画問題と首相 はぐらかしは通用しない」などがあるが、根拠となるデータが捏造・虚偽なのに恥ずかしいと思わないのか。相変わらず、法的な追求はできずに、高市首相側の説明責任程度のことで終始している。大元のデータが捏造・虚偽ならば、説明責任なんてあるはずがない。これを根拠に報じるオールドメディアやその怪しげな報道だけに基いて国会議論する野党は、もはや存在意義がない。++ 高橋洋一プロフィール高橋洋一(たかはしよういち)元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。
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