千葉県銚子市の鉄道会社「銚子電鉄」の公式Xアカウントが2026年6月25日、「ナフサ不足に伴う乗車券の仕様変更について」との報告を行った。
「従来の多色刷りから単色(一色)刷りの仕様へ変更させていただく」
中東情勢の悪化に伴うナフサの供給不安をめぐっては、政府が「必要量は確保されている」との主張を続けている一方で、現場への影響も出ている。
スナック菓子メーカー「カルビー」は5月、ナフサを原料とするインクの調達が不安定になったことから、主力商品であるポテトチップスのパッケージを白黒に変更すると発表。
日清製粉ウェルナも、主力製品「マ・マー スパゲティ」を1食分ずつ束ねるテープを、無地のものに切り替えるとしていた。
こうした中、銚子電鉄は6月25日、「近年の中東情勢の影響による石油製品の価格高騰や、『ナフサ』を原料とする各種製品の品薄・製造への影響により、『犬吠~銚子間』の乗車券につきまして、従来の多色刷りから単色(一色)刷りの仕様へ変更させていただくことといたしました」と報告した。
「弊社におきましても様々な資材の調達が困難な状況」
投稿には、変更前と変更後の乗車券を並べた写真も添えられている。
従来の乗車券は、淡い橙色の券面に、「(銚子電鉄)/犬吠 から 銚子 ゆき/発売当日限り有効 下車前途無効/350円 犬吠駅発行」などと黒字で書かれたもの。背景には、細かなデザインがプリントされていた。
一方で新たな乗車券は、背景プリントはなく、「犬吠>銚子」の文字に加え、「ナフサ使用削減の為、通常2色の印刷を1色に減らしております。視覚的には見づらくなりましたが、昨今の事情を考慮の上、ご理解の程お願い申し上げます」と書かれている。券面の両端には、「0723」の文字も並んでいる。
銚子電鉄は、公式サイトでも詳細を明かしている。
「弊社におきましても様々な資材の調達が困難な状況」であり、「先行きが不透明な中、ナフサを使用する製品の価格高騰や品薄が続いていること」を受けての対応だと説明した。
「発券枚数・印刷枚数が最も多い『犬吠~銚子間』の乗車券」について、「専用塗料の使用量削減および経費節減を目的として、従来の多色刷りから単色(一色)刷りの仕様へ変更」する。
なお、変更は永続的なものではなく、「当面の間は、本券に切り替えて販売いたします」という。
「0723」は「ゼロ・ナフサ」?
発表を見た人からは、ナフサ不足の余波を不安視する声も上がった。
一方で、見本に使われた券面の「0723」について、「ゼロ・ナフサ」の語呂合わせではないかとの指摘もある。
銚子電鉄では、かつて経営難を乗り切るため「ぬれ煎餅」の販売をきっかけに食品製造販売事業を拡大。その後、「まずい棒」「鯖威張る弁当」など、一風変わった商品を次々と展開し、話題を呼んできた。
今回の発表についても、「ナフサ不足をチャンスに変えようとする姿勢がすばらしい」「記念に買いに来いってことですね」など、銚子電鉄らしいユーモアを感じるとの声が寄せられている。
【ナフサ不足に伴う乗車券の仕様変更について】
— 銚子電鉄(公式)???? (@choden_inubou) June 26, 2026
日頃より銚子電鉄をご利用いただき、誠にありがとうございます。… pic.twitter.com/hzmUZycQsN