「会見中に幹事社や記者クラブに見解等を求めることは、お控えいただきますようお願いします」2026年6月24日、斎藤元彦兵庫県知事の定例記者会見で冒頭、兵庫県政記者クラブの幹事社からこのような要望が行われた。会見では知事が幹事社に見解を求めることや、質問に対して「よく分からない」と回答することなどがあり、直近1年の間に幹事社から知事への要望が4回に上っている。「記者クラブは、個々の質疑応答に立ち入る立場にはなく」会見は、兵庫県と県政記者クラブの共同で開催されている。記者クラブは、在阪局や新聞社、ラジオ局などが加盟。幹事社は加盟社が持ち回りに担当しており、加盟社からの要望などをとりまとめている。6月の定例記者会見は、トラブルが相次いだ。6月3日の会見で「人殺しやないか、お前は」などと発言した記者に対し、斎藤知事が名誉毀損容疑で兵庫県警・生田署に刑事告訴した。17日の記者会見で別の記者が「人殺し」発言に関して追及し、知事が、「不適切な表現がいくつか入っており、幹事社さんに見解を伺いたい」と発言する出来事があった。24日の会見では、幹事社から、記者の質問の前に、会見でのトラブルや不規則発言が発生したことを受け、「会見運営に関する考え方を整理した」として、次のように説明した。「県政記者クラブは加盟社による任意団体であり、加盟社については、クラブ内の申し合わせや協議に基づく運営を行っています。加盟社以外の参加者については、その取材活動や発言を統制し、評価する権限を有しておりません。このため、加盟社以外の参加者と知事との質疑応答について、記者クラブとして、評価、仲裁または調整を行う立場にはありません」そして、知事が幹事社や記者クラブに見解、評価または仲裁を求めることに、「記者クラブは、個々の質疑応答に立ち入る立場にはなく、そうした求めには応じません。今後は、会見中に幹事社や記者クラブに見解等を求めることはお控えいただきますようお願いします」とした。記者側にも会見の進行を妨げる行為があった際には、その場の退場や今後の会見参加を断る措置となる可能性にも言及した。さらに、幹事社は知事の会見に対する姿勢を質した。「この会見は、知事が記者からの質問に答える場です。県政課題や政策に関する幅広い質問に対し、質問の趣旨を的確にとらえ、県民への説明責任の観点から、率直かつ具体的にご回答いただきますようお願いいたします」「不規則発言」のたびに幹事社に見解求めたJ-CASTニュースが過去1年の斎藤知事の定例記者会見の発言内容を調べると、知事が幹事社に見解を求める行為はたびたび見られた。最初は、2025年11月28日の会見だ。斎藤知事が関西学院大の授業に出席したことを巡り、知事が「詳細は関西学院大に聞いていただければ」と返答したところ、質問していない記者が「あなたの公務なんでしょ」と声を荒げた。知事は、「まず幹事社さんにお願いしたいんですけれども、質問されている方以外の方が大きな声で声掛けするのは適切なんでしょうか」と反応。幹事社が記者に「ご意見ある方は当たったときでお願いできれば」という一幕があった。12月3日の会見では、斎藤知事が、質問していない記者が発言したときに、「私の発言中に質問者以外の方が大きな声を出されていますけど、その点についてのご見解を」と幹事社に見解を求めた。そして12月10日の会見では、記者クラブの幹事社が「発言は指名された際に、他者のお話に重なることがないようお願いする」と出席者に呼びかけた上で、知事に対しても「質問の趣旨を的確にとらえ、より率直なご回答をいただけますようお願いします」と要望。幹事社に見解を求める行為について控えるように苦言を呈した。「よく分からない」で質疑応答を終わらせないで2026年2月4日の会見では、幹事社が前回の会見で大阪・関西万博の県関連事業に絡み、知事の回答が不十分だということで、内容が繰り返しになるような質疑があり、「かなり時間を費やされた」として、知事に次のように要望した。「県政の重要事項を発表する際には、十分にご準備をいただいて、会見での質疑応答が実りのあるものにしていただくようお願いします。その際は、質問の趣旨を的確にとらえて、知事ご自身の考えをより具体的かつ率直にご回答していただくようお願いします」また、3月24日の会見では、幹事社が、前回の会見で複数の記者からの質問に対し、知事が「おっしゃっていることがよく分からない」との発言が複数回あったとし、知事に対して、「『よく分からない』との発言で質疑応答を終わらせようとするのではなく、質問の趣旨を的確にくみ取り、回答していただくようにお願いします」と要望した。今回の要望で斎藤知事と記者のやりとりが変わっていくのか、注目される。
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