内田梨瑚被告は懲役27年、川村葉音被告は懲役30年 残虐な犯罪に対して「極刑」でないのは生ぬるいのか

極刑の適用判断指針となった「永山基準」の「被害者の数」

   日本の刑事裁判には、死刑を適用するかどうかの事実上の判断指針がある。

   1983年7月8日、最高裁判所が永山則夫連続射殺事件の上告審判決において初めて詳細に明示した死刑適用基準、いわゆる「永山基準」だ。

   最高裁判所の裁判主旨には、以下のように書かれている。

死刑制度を存置する現行法制の下では、犯行の罪質、動機、態様ことに殺害の手段方法の執拗性・残虐性、結果の重大性ことに殺害された被害者の数、遺族の被害感情、社会的影響、犯人の年齢、前科、犯行後の情状等各般の情状を併せ考察したとき、その罪責が誠に重大であつて、罪刑の均衡の見地からも一般予防の見地からも極刑がやむをえないと認められる場合には、死刑の選択も許される。

   この永山基準から、被害者数が1人なら無期懲役以下、2人が無期懲役もしくは死刑、という被害者の数による量刑相場が形成されていき、先のふたつの事件もこれに則っているといえるだろう。

   しかしもちろん例外もあるし、裁判員裁判制度においては被害者数が1人でも死刑判決が下される事例もある。

   だが、裁判員裁判である第一審で死刑判決が言い渡されても、その後に裁判官だけで判断する高裁で無期懲役に覆り、最高裁で確定するケースが続いている。

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