千葉県内の高齢者介護施設で、外国人技能実習生の女性介護スタッフが施設利用者の後ろ姿などを撮影した動画などをTikTokで投稿していたことが分かり、施設が公式サイトで謝罪した。
食堂とみられる場所で、白髪の高齢者女性が車椅子に座って、テーブルの前にいる。後ろ姿が見える状態だ。
「極めて重大な事態」として、職員処分の方針示す
この場所の周囲には、誰もおらず、ガランとしていた。
この画像は、若い女性スタッフがTikTok上で投稿した。また、施設利用者名を呼ぶ声が聞こえる動画もあった。この女性スタッフは、イスラム教徒らが着用する黒いベールを被るなどしていた。
これらの画像や動画は、2026年7月22日にX上などで次々に取り上げられ、利用者を無断で撮影するなどしているのではないかと指摘された。
女性スタッフが勤務するのは、画像や動画から介護サービス会社「マウントバード」(東京都大田区)が運営する千葉県内の施設だと特定され、批判の声が上がった。
その後、マウントバードは翌23日、「当社施設内における介護職員の不適切なSNS投稿に関するお詫びとご報告」と題する説明文を社長名で公式サイトに出した。
それによると、介護スタッフは、勤務中に施設内からSNSへの動画配信を行い、施設利用者が動画に映っていた。このことについて、「極めて重大な事態が発生いたしました」と報告し、「ご利用者様、ご家族の皆様、ならびに関係者の皆様、そして日頃より当社の運営をご支援いただいている地域の皆様に、多大なるご迷惑とご不安、不快な思いをおかけしておりますことを、心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。そして、事実関係を調査し、介護スタッフに対しては、就業規則に基づいて厳正な処分を行うことを明らかにした。また、管轄の行政機関、監理団体へ速やかに事態の報告を行ったとした。
介護スタッフの行為について、同社は翌24日、公式サイトに「第2報」を出し、事実関係の調査結果と今後の対応について説明した。
「勤務中の配信はいけない」「ルール違反」と批判
その説明によると、介護スタッフは7月22日21時ごろ、夜間勤務中に自らのスマートフォンを使って、施設内から20分ほどTikTok上でライブ配信を行った。配信では、施設利用者2人について、姿は映っていなかったが、このスタッフが名前を口に出して呼ぶ音声が含まれていた。施設の聞き取りに対し、スタッフは、「夜勤中で寂しさや不安があった」と動機を述べたという。しかし、同社は、「職務専念義務に著しく反する言語道断の行為」だと指摘した。
スタッフは、このほかにも、25年1月ごろから、勤務の休憩時間中に施設内で撮影した動画をTikTok上で12件投稿していた。これらの中では、利用者3人の後ろ姿が映り込んでいたという。
ライブ配信に対しては、「勤務中の配信はいけない」「ルール違反である」との声が寄せられたが、スタッフは、自らを正当化して真摯に受け止めず、不適切な返信を行っていたという。
利用者のプライバシー侵害になる状況について、同社は、「対象となるご利用者様のご家族様へは、すでに個別にご報告と深いお詫びを申し上げております」とした。
同社では、すべての投稿動画をスタッフに削除させ、TikTokアカウントを非公開にしたことも明らかにした。そして、「文化や認識の差を埋める教育が決定的に不足していた」「夜間帯の管理監督が行き届いていなかった」などとして、SNSの適切な利用などに関する再教育を行うとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)