熊本地震後にイオンモール熊本(嘉島町)が爆発した事故を受けて、イオンの吉田昭夫社長らが記者会見を行ったが、マスコミ各社の記者による質問にX上で疑問点が次々に指摘されている。「想定外でいいのか」といった質問は、イオンによる人災を念頭にしているのではないか、といった批判があった。一方で、「質問するのは当然だ」「明確な言質を取った」と記者を評価する向きなどもあり、議論になっている。社長は反論「予見ができれば、対策を打ちたい」イオンモール熊本の爆発事故は、2026年7月30日になって、施設の専門店スタッフらの死者が計7人になったと報じられ、ネット上でも悼む声が相次いでいる。この事故について、イオンの吉田社長は29日の会見で、「想定し切れなかった」と無念の思いを吐露し、「事故により、尊い命を失われた方々がおられる事態を招きましたことを大変重く受け止めております」として謝罪した。続いて、質疑応答に入った。記者からは、事故の原因として施設内のLPガスが漏れた可能性について、何度も質問が出た。吉田社長は、そのたびに、消防の調査に協力しているとして、「推測では言えない」と繰り返した。同社では、震度5以上で施設から避難するとしたが、避難が徹底していたのかも記者から追及を受けた。社内のマニュアルでは、余震の恐れから避難後は施設内に入らないルールになっているが、吉田社長は、一部スタッフは、車のキーを取りに行くなどしたとの情報があると明かしたが、はっきりしていないと強調した。こうしたやり取りに対し、ネット上では、記者が何度も同じ質問をしていたと疑問の声が上がった。いくつかの質問については、あまりに度を越していないかとX上の投稿で指摘され、反響を集めて投稿が拡散している。そのうちの1つが、爆発の予見可能性についての質問だ。ある記者は、予見可能でなかった、想定外だとする吉田社長らの説明に対し、「予見できなかったというは、それでいいんですかね?」と疑問を投げかけた。これに対し、吉田社長は、「う~ん」とうなった後で、こう反論した。「基本的に予見ができれば、対策を打ちたい思いです。本音として。我々としては、こんな事故を起こしたくない」「人災にしたい質問ばかり」「明確な言質を取った」続いて、批判が出たのが、避難についての別の記者の質問だ。吉田社長は、一部スタッフが施設内に残ったことについて、客らの避難誘導に手一杯で、制御が難しかったと説明した。これに対し、この記者は、「確認ですけど、『中に入っていいよ』とアナウンスとかは?」と聞き返した。すると、吉田社長は、心外だとの表情でこう説明した。「そういったことは一切ございません。明確に否定しておきます」避難について、スタッフ間の格差に関する質問も、X上で疑問が出た。ある記者が「グループの従業員と専門店の従業員に何か差があったりするのか」と聞くと、吉田社長は、「いや、それはございません」と即答した。イオンモールの従業員は全館管理をしており、専門店の従業員は店の客と周辺を歩く客を誘導しており、その違いだけであって、専門店だから残ったことはないと否定した。この状況で聞くのはどうかと疑問が出た記者の質問もあった。それは、経営面の影響について、施設の休業期間や復旧費を聞いたことだ。この質問に対しては、吉田社長は、「大変申し訳ございませんが、そういったことを今考える余裕が我々にございません。まずは、人命救助のことに集中するということに時間を使いたいと思っています」として、経営立て直しは二の次だと強調した。こうした記者の質問ぶりについては、「人災にしたい質問ばかり」「社長がムッとするのもわかる」「見ていてイライラする」などと疑問や批判の声が上がっている。また、吉田社長の対応に対しては、「この誠実な姿勢こそ、トップのあるべき姿だ」「無神経な記者を完全論破」などと賞賛する声が出た。一方で、質問については、一定の理解も書き込まれた。「記者がしつこく質問するのは当然だ」「明確な言質を取った意義は大きい」「正直ひどいと思わなかった」といった意見があった。(J-CASTニュース編集部 野口博之)
記事に戻る