なぜ「戻るな」と言えなかったのか イオン爆発事故で斎藤幸平氏も逡巡「ボクもできなかっただろうなあ」

   熊本の大地震では、「イオンモール熊本」のテナント従業員がいったんは屋外に避難しながら戻ってガス爆発に巻き込まれたことに、「なぜ戻るなと指示しなかったのか」と会社や上司が非難されているが、「ボクもできなかっただろうなあ」と語ったのは東京大大学院准教授の斎藤幸平さんだ。

  • 爆発事故が発生したイオンモール熊本(写真:ロイター/アフロ)
    爆発事故が発生したイオンモール熊本(写真:ロイター/アフロ)
  • イオンモール公式サイトより
    イオンモール公式サイトより
  • 爆発事故が発生したイオンモール熊本(写真:ロイター/アフロ)
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「結果からしたら、あれは間違っていたと言いやすいが」

   「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ・日本テレビ系)2026年8月5日放送にコメンテーターとして出演した斎藤さんは、「結果からしたら、あれは間違っていたと私たちは言いやすいんですけど......」と前置きして、こんなたとえで話した。

「大学で(地震にあって)学生たちが自分の卒業論文、博士論文、実験結果があのパソコンに入っていて、それを置いてきてしまったって言ったとき、(発生から)まあ1時間たってるし、建物も大丈夫そうってなったら、いや(戻るのは)絶対ダメだって強く言えるかというと、わからない気持ちがありますね」

   司会の宮根誠司アナも「(建物に)入っちゃダメという原則があっても、警備の人も避難してるから、止める人もいないんじゃないかな」と言う。

いろんなことが想定されて...難しい判断

   斎藤さんは「また地震が来るかもしれないからこそ、車のカギがなかったらかえって身動きとれなくなっちゃうって(考えて)、入ってしまうということはあるんじゃないかと思ってしまいますけどね」と見る。

   「僕もそれを考えるんですけど、車で来ていて、キーが中にある、スマホも置いてきている。家族の安否を知りたいってときに、戻らなくちゃって思うことはあると思う」と宮根アナ。斎藤さんも「車中泊とか、いろいろ考えるとね」とうなずく。

   強固なイオンモール熊本は、地震の時は周辺では最も安全な避難場所で、揺れが収まったら戻ることは、むしろ妥当な判断だったはずである。ガス爆発さえなければということになるが、防災専門家の間で今回のような可能性は指摘されていたのだろうか。

(シニアエディター 関口一喜)

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