なぜ「AI画像は気持ち悪い」のか 嫌悪感が止まらない一方で「デザイン会社」の倒産ドミノが始まった

本物に近いからこそ「不気味」に見える

   AI画像に感じる不気味さを説明する言葉として、よく挙げられるのが「不気味の谷」だ。人間に似せたロボットやCGは、似れば似るほど親しみやすくなる。ところが、本物に極めて近くなると、わずかな不自然さが目につき、かえって強い違和感や嫌悪感を抱かせるという現象だ。

   米テキサス大学オースティン校の公式サイトでは、26年3月にデビッド・ハリソン研究担当副学部長が、AI画像は本物に近づいているが、手の形や光の反射、文字の崩れなどの細かい部分に小さな不自然さが残り、それが見る側に「不気味の谷」を感じさせる要因になると指摘している。

   明らかに下手な絵なら、見る側も最初から作り物として受け入れられる。ところが、肌や髪、目の質感、背景まで写真のように精巧なのに、指の形がおかしい、目線が合わない、光の向きがおかしい──本物に近いからこそ、少しのずれが強烈に引っかかるのだ。

   また、AIで生成されたイラストに関しては、似通った絵柄や色調、構図が大量に出回ることも違和感や嫌悪感につながる。低コストで作った画像が街やネット上にあふれれば、見た瞬間に「またAIか」「手を抜いたのでは」と判断される。さらに、生成AIが既存の作品を学習に使うことへの反発が加わり、拒絶感がいっそう強まる。

   誰もがAI広告を嫌っているわけではないが、違和感や嫌悪感を持つ人が多いのも事実だ。生成AIの使用で目先の制作費を削った結果、「気持ち悪い」「雑に作っている」「創作への敬意がない」と思われれば、削減したコスト以上の代償を払うこともあり得る。

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