帰宅した母親に、おびえた子どもが泣いて抱きついた
ある保育教諭の場合だ。園児の安全確保と災害対応に当たり、地震発生後に全ての園児を無事に送り出して自宅へ帰る。途中にスーパーに寄るが、水やパン、カップ麺など、必要なものが並ぶ棚はほとんど空の状態。
自宅には小学生の息子が留守番をしていた。ダイニングテーブルの下に避難、揺れが収まってからも、大きく長い揺れの恐怖から、その場所から出ることが出来なかったそうだ。一時帰宅した母に泣きながら抱きついたという。どれほど心細く、怖かっただろう。
園には守らなければならない子どもの命がある。自宅にも自分を必要としている子どもがいる。自分の子どものそばにいたい母親の気持ちと、保育教諭として園児を守らなければならない責任。両方の間で葛藤を抱えていた。