5年で5000億円規模の支援も...公金の使い道は
そもそも、コンテンツ産業に公金を投入することにも賛否がある。日本は『ポケットモンスター』『ドラゴンボール』『ONE PIECE』『NARUTO』といった世界的人気IPを抱え、近年も『鬼滅の刃』や『ELDEN RING』などが海外で大ヒットしているが、いずれも政府の支援で生まれたわけではない。
もちろん、効果的に公金を使えば意味はあるだろうが、それができなかったのが「クールジャパン機構」だ。失敗の検証や清算が終わらないまま巨額の公金投入を続け、政府の支援を受けることを目的とした企画が増えたり、クリエイターが消費者より役人の顔色をうかがったりするようになったら本末転倒だろう。
新戦略で掲げられた「ものがたり大国」の成否は、経産省の「目利き」だけの問題ではない。「クールジャパン機構」で支払った540億円という高すぎる授業料を、どうやって生かすかに懸かっている。