孤独でつらければ「さだまさしコンサートに来て」
会見では、社会問題になっている孤独や孤立から一歩踏み出すにはどうすればいいか、さださんの曲から1曲薦めるなら何か、とも問われた。
さださんは、まずユーモアを交えてこう答えた。
「ちょっとお金はかかりますけども、孤独でつらかったら、さだまさしコンサートに来てください。同じような境遇の人がいっぱい座ってますから。みんな仲良くなれますよ」
さださんの歌の基本にあるテーマは「命」「時間」「心」。いずれも、自分の意思だけでは自由にできないものだ。その上で、自分は誰の人生も否定したくない、「生きるということを肯定したい」と語った。
さらに、
「お釈迦様は『人生は苦しい』ということを発見した人」で、「『あ、苦しくて普通なんだ』と救われた人たちが仏教というものの入口に立つ」
と前置きした上で、
「さだまさしが発見しましたのはですね、人生を肯定していくと、みんな孤独だってことですよ。孤独でない人なんか1人もいない」
と説いた。現代人は「あれもない、これもない」と、「引き算」によって自分を追い詰めがちだとして、
「マイナスじゃなくてプラスに考えていった方が楽しいじゃない」
「本当の孤独というのは元々のものだから、あまり深く考えない方がいいですね。深く考えると死にたくなりますもんね。どうせ死ぬんだから。そんなに頑張らなくてもすぐ死にますから」
と呼びかけた。
年齢を重ね、「人生って短い」と実感するようになった。小説や歌にしたいテーマは数え切れないほど残っているが、それを形にする時間は減っていく。一方、53年間にわたって観客がコンサートに足を運び続けているため、ステージをやめるわけにもいかないという。コンサートで時間を取られて創作時間が削られるのが現在の一番の悩みだとしながら、「うれしい悩みですけどね」と笑顔を見せた。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)