中道改革連合は2026年9月16日、国会内で議員総会を開き、小川淳也代表の辞任と渡辺創衆院議員の新代表就任を決めた。渡辺氏を除く48人の離党も承認。立憲民主党出身者は新党「民主改革の会」を立ち上げ、公明党出身者は公明に戻る。
残務整理のため、ただ1人中道に残る渡辺氏を、小川氏は「1人しんがり」と表現した。この日の議員総会から新旧代表の記者会見にかけては、2人が相次いで声を詰まらせる場面もあった。
「一輪車より二輪車の方が安定する可能性がある」
今後、新党と公明党は衆院で統一会派「中道」を結成する方針だ。小川氏は議員総会のあいさつで、この形を「1党立て」から「2党立て」、「一輪車」から「二輪車」への転換だと説明。「1党立てより2党立ての方が力強くなる可能性がある。一輪車より二輪車の方が安定する可能性がある」と訴えた。
1人だけを残して政党を存続させる形については、「直ちに有権者、国民の皆様から見て分かりやすいとは言い難い」と受け止める一方で、
「この間、党務のさまざまな重要事項から詳細に至るまで最前線に立っていただいた渡辺組織委員長が、1人しんがりとして中道改革連合に残る」
「渡辺創が1人残るのは、我々49人の思いと責任を預かってのことである」
などと話した。あいさつの終盤、「中道プロジェクト第2章、第2幕の幕開けに向けて、ともに頑張ろうではありませんか」と呼びかけたものの、その声は細くなり、言葉を詰まらせるような場面も。司会者は「感極まる思いが伝わってまいりました」とフォローした。
「身体反応」に「頼りない。しっかりしろ」
総会後の会見で「泣かれていましたか」と聞かれた小川氏は、いったん「泣いてません」と否定。改めて「涙の理由」を問われると、こう説明した。
「ある種、感極まると言えばそういうことになるんでしょうが、この間のいろいろなことを思い起こした。目の前に議員らが並んでいるわけですよ。それぞれの苦労を思い浮かべたり、今後、厳しい道は続くでしょう。みんなで結束していかなきゃいけない」
さまざまな考えや思いが「感情として結実して、何らかの身体反応が出るような......ということ以上、説明がつきません」とした。
その「身体反応」が有権者に与える印象をさらに問われると、「多くの方は『頼りない。しっかりしろ』という反応ですかね」と自嘲気味に回答。「多くの方から見ると頼りないという、叱咤激励をいただくべき部分」と受け止めた。
新党は17日にまず5人で総務省へ届け出る予定。渡辺氏を除く立憲系最大20人の参加が想定されるが、小川氏は「まだ状況は明らかに申し上げられる段階にない」と述べた。
この8か月で「仲間の思いは痛いほど実感」
続いて会見した渡辺氏も、全国約190の総支部の整理に言及する中で声を詰まらせた。
衆院選で落選した総支部長の中には、事務所やスタッフを縮小し、別の仕事をしながら政治活動を続ける人も少なくない。渡辺氏は「全国にいる多くの仲間、総支部長にしっかり寄り添って、役割を......」と言葉を止め、「失礼しました」と間を置いて、「果たしてまいりたいと思っております」と続けた。
記者から、その際の思いを問われると、自身と同期当選した議員が今回の衆院選で渡辺氏以外、全員議席を失ったことに触れ、
「そういう仲間の思いというのは、痛いほど実感していたというのが、この8か月の思い」
だと話した。
全国には国会で活動できない悔しさを「毎日のようにかみしめながらいる仲間」がいるとして、「それぞれの思いを大事にしていける役割を果たさなければならない」と語った。
中道には、26年分の政党交付金約23億円のうち11億6940万円が未交付で、衆院選で生じた取引先への未払い金などに充てる方針だ。議員1人で巨額の公金を受け取る形への批判について、渡辺氏は、前執行部が決めた方針だとして、判断の是非は「小川さんなり階さん(階猛・前幹事長)に確認していただきたい」とした。
約190総支部の閉鎖や会計処理、監査などが必要なため、中道の整理を年内に完了することは「現実的に不可能」だという。「1人しんがり」の中道は年をまたいで存続し、整理を終えた後に新党へ合流する見通しだ。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)