プール帰りの友人が突然バスタオルを取り出して...
車内には飲み物の甘いニオイが残り、床には液体が広がっていた。
「みんなが唖然としていました。年配の女性が転がっていた缶を拾ってくれて、ほかにもハンカチやティッシュを出そうとしている人がいました」
そのとき、一緒にいた友人が、バックの中からバスタオルを取り出した。
「プールで使っていたものです。友人が『すみません』と声をかけながら、床にバスタオルを広げ始めたんです」
その光景を見た高橋さんも、自分のバスタオルを取り出した。
「私も『すみません』と言いながら、友人のタオルと重ならないように広げました。かなりの量の液体を吸ったので、周りの人から一斉に見られている感じがしました」
そのまま2駅ほど乗車し、高橋さんたちはバスタオルを回収して電車を降りた。飲み物を吸ったタオルからは、水滴がポタポタと垂れていたという。
「降りたとき、後ろから小さな拍手が聞こえました。振り返ると、車内の人たちが笑顔で私たちを見ていました」
一方、ホームでは、濡れたバスタオルを持つ2人に不思議そうな視線が向けられたそうだ。
突然起きた出来事だったが、友人がすぐにバスタオルを取り出したことで、高橋さんも行動に移すことができた。
「こぼした本人が、電車を降りてしまったことには驚きました。ただ、もし自分が同じような場面に遭遇したら、どう行動するだろうと今でも思い出すことがあります」
公共交通機関では、ちょっとした不注意が周囲の乗客にも影響を与えることがある。車内を汚してしまった場合、そのままにせず、乗務員や駅員に申し出るなどの対応が必要だ。