「政治的メッセージ」と「応援」の線引きは誰が決めるべきか
国際大会における旗のルールは、「それが国旗かどうか」ではなく「大会側が事前に合意して認めたかどうか」で動いている。そのわかりやすい例が、朝鮮半島の「統一旗」だろう。
2018年8月に開かれたアジア大会(ジャカルタ・パレンバン)で南北合同チームが出場した際、選手団は国旗ではなく白地に青い半島を描いた「統一旗」を掲げて入場した。
この旗のデザインは関係国が大会側と話し合って認められたものだ。
もともと、同年2月開催の平昌冬季五輪に向け、南北合同チームが強化試合を行った際には、竹島(韓国では「独島」と呼称)が描かれた統一旗が使用されたが、日本政府が抗議したことから、IOCの要求で、公式行事においては竹島を描かない統一旗を使用することになった。そして、アジア大会もこれにならった統一旗が使われたのである。
このように、大会の運営トップには、何が政治的で何がセーフなのか、あらかじめ吟味してルールを示す責任がある。
今回の混乱を招いた理由は、「Taiwan」という地名をどう扱うのか、組織委が明確なルールを決めないまま現場スタッフの判断に丸投げしてしまった点にあるのではないだろうか。