法律が拡大解釈される恐れ
注目されるのが、自民党が安全保障目的で広く通信を傍受できる行政傍受の導入を提言していることだ。これは安全保障、スパイ・テロ防止のため裁判所の令状なしで行政の判断により、メールや電話など広範な通信データが対象となる。私たちが使用しているスマホのやりとりも対象になる場合も出てくる。
玉川徹さんは「通信傍受法が1998年から99年の(国会)審議で、(この法案が)アリの一穴になって拡大解釈されるのではないかと議論された。僕からすると行政傍受が出てきたのは案の定で、こういうところまで当初から見ていたんだなと思う」と話す。玉川さんは戦前の治安維持法に触れ、最初は共産党の結社の取り締まりなどの目的が拡大解釈され。やがて思想全体にまで(取り締まりの対象が)広がったことに言及。「治安に関する法律はかつて日本がそういうことをやったというのを忘れてはいけないと思っているので、今回の歯止めということに関しても裁判所の歯止めも行政だけで判断しようとしているわけだから相当チェックしないと危ないなと思う」と懸念を示した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)