ヨーカドーの次はイオン...営業利益は過去最高もスーパー事業は赤字 傘下760店の3割が苦境、約100店閉鎖へ

ロピア、トライアルが躍進 「普通のスーパー」が選ばれなくなる?

   スーパー業界では、イトーヨーカドーが不採算店の大量閉鎖を進め、2025年には米投資ファンド傘下に入った。積極的な買収によって巨大化したイオンは、業界の「1強」と呼ばれる存在になっていた。

   しかし、その勢力図を揺るがしているのが格安スーパーの台頭だ。

   「ロープライスのユートピア」を掲げるロピアは、精肉を中心とした商品力や低価格を武器に出店を拡大。運営するOICグループは2026年2月時点で149店舗、年商6404億円に成長した。

   「トライアル」も低価格路線で成長を続け、2025年には西友を買収。2026年6月期のグループ売上高は初めて1兆円を突破した。

   一方、興味深いのは、同じイオングループでも都市型小型スーパー「まいばすけっと」は店舗を増やし続け、2026年8月時点で1374店に達していることだ。

   こうした変化から浮かび上がるのは、従来型の「街の普通のスーパー」の立ち位置が難しくなっているという問題だ。

   マルエツ、いなげや、カスミなどは、格安店と高級スーパーの中間に位置し、地域の身近な存在として支持されてきた。しかし、物価高が続くなか、まとめ買いなら格安系のロピアやトライアル、少量の買い物なら近所の小型店というように消費者の選択肢が広がり、従来の「普通のスーパー」の存在感が薄まっている。

   26年1月9日付の「食品新聞」によると、日本スーパーマーケット協会の岩崎高治会長は25年12月の会見で、自身が社長を務めるライフの事例を挙げ、物価高に対応するため、

「低価格で販売する商品と付加価値にこだわった商品の二極で対応していくことになる」

と指摘していた。U.S.M.Hも今後の店舗改革について、従来の品ぞろえでは差別化が難しく、若年層や子育て世帯から十分な支持を得られていないと分析している。

   安さで勝負するのか、品質や総菜などの独自性で客を呼ぶのか。中間的な品ぞろえの「普通のスーパー」では、競争に勝ち残りにくくなっている状況がうかがえる。

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