「娘の身体を拘束する必要がなぜあったのか...娘に謝って」法廷に響いた母の訴え 16歳少女、逮捕後に亡くなる

「娘も、守られるべき一人の人間ではなかったのですか」

   この日、原告のるなさんの母親が「潔白」を示す白いスーツ姿で「娘は無実だと、私が訴えます」と、約10分にわたって感情を込めながら意見陳述を行った。

   「私は、理事長として、娘を厳しく育ててきました。(仕事で)褒めたことは、一度もありませんでした。その私が今、母親として、そして娘の支援を見てきた一人の専門職として、伝えます」とし、

「娘がしてきた支援は、素晴らしかった」

   と、るなさんの仕事ぶりをたたえた。

「私が福祉のプロとして、その支援の意味と、一つひとつの事実を伝えます。その場にいた人たちの声、日々の支援の記録、残された証拠をもって、娘の無実を証明します」

   こう訴えた。

   警察と検察に対しては、

「人々を助け、命と人権を守る立場にあると、私は信じてきました。娘も、守られるべき一人の人間ではなかったのですか。疑いをかけられたとしても、その人の声を聞き、命と尊厳を守ることを、忘れないでください」

   と述べた。

   るなさんが受けた「人質司法」について、

「娘の身体を拘束する必要がなぜあったのか。その間、娘の声を聞き、命と尊厳を守っていたのか。私は、その事実と判断の根拠を明らかにすることを求めます」
「娘は、自分が悪いことをしていないのなら、謝ってほしいと話していました。そして、『謝ってくれたら、ちゃんと許せる』と言っていました。これは、娘自身の言葉です。娘が悪いことをしていなかったのなら、娘に謝ってあげてください」
「許すことは、娘に起きたことを、なかったことにすることではありません。起きたことを確かめ、間違いがあったのなら認め、謝り、責任を引き受けて改める。そして、同じ苦しみを繰り返さないために、何を変えるのかを示す。その先を、一緒に考える。それが、私と娘が大切にしてきた福祉です」

   母親は、このように話した。さらに、

「娘の命はいつまでも人を思い、人を支える命です。私は、娘が大切にしてきた思いと、私を支えてくださる人たちから受け取った支えを、これから生きる人たちの命を守ることにつなげます。娘が生きて人を支えてきたことを、なかったことにしないでください」

   と訴えた。

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