GMOインターネットが運営するFX自動売買専用VPS(仮想専用サーバー)「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスをめぐり、被害を訴える声が相次いでいる。中には証券口座の「約300万円が全損」したと訴える人もいるほか、不正アクセスの攻撃者を名乗る人物からメールが届いたという報告もある。
GMOインターネットの親会社・GMOインターネットグループは補償について案内しているほか、不正アクセスに関与したと名乗る人物からのメールへの注意を呼びかけている。
被害について「最悪なので補填されることを待ってます」
GMOインターネットグループは22日、同サービスへの不正アクセスによって、「サーバー内に保存されていたお取引口座のログイン情報等が第三者に取得され、不正に利用された可能性がある」と発表。影響を受けた可能性のあるサーバーは2万6739件、影響の可能性がある情報は「サーバー内に保存されていた情報」とした。
また、すでに証券会社・FX会社等の取引口座で「第三者による不正な操作が行われた」との報告が寄せられているとも明かした。
同サービスは現在、全プランでサービスを停止している。
J-CASTニュースの取材に応じたサービス利用者は、「約300万円が全損」したと訴える。「毎朝口座チェックしてるので気付きました」という。
また、自身の「お名前.com デスクトップクラウド」登録メールアドレスには、不正アクセスへの関与を主張する「ハッカーチーム」からメールが届いたという。メールでは、不正アクセス実施に至った経緯や口座の「破壊」状況などとする情報が記載されたウェブサイトが共有されたとした。
別のサービス利用者も、「Xで他の方が被害に遭ってるのをみて自分も確認したら口座の残高がゼロになってました」と明かす。被害金額は180万円という。
この利用者にも、不正アクセスに関与したと名乗る「ハッカーチーム」からメールが届いたという。利用者は被害について「最悪なので補填されることを待ってます」とコメントした。
GMOインターネットグループは、「不正アクセスを行った第三者を名乗る者から、メールやメッセージが届いた場合は、メール内のURLやファイルを開かず、返信もしないでください」と呼びかけている。そのほか、取引口座の取引履歴や残高の確認、パスワードの変更などの対応も呼びかけている。
GMOが「悪質な脅迫行為」受けていることも発表
GMOインターネットグループは24日、今回の不正アクセスによる不正取引で生じた実現損失を補償すると発表。なお、対象となるかどうかは同社が取引やアクセスの記録などをもとに確認するとし、「市場の変動による損失、取引で得られたはずの利益、その他の間接的な損害」は含まないとした。
また、サービス利用者に対し、金銭的被害の有無に限らず一律5000円を支払うとともに、代替サービスの案内と6か月の無償化も発表した。
また、発表では、同社が攻撃者から次のような「悪質な脅迫行為」を受けているとした。
(1)国内外70を超える証券会社、FX会社等における、不正なオーダーによるお客様の取引口座に対する不正操作(口座残高の毀損)の継続
(2)本サービスや接続したお客様のPCに関する情報の不正公開とランサム攻撃
(3)当社システムや運用体制等に関する情報の不正公開
この脅迫行為については、全証拠を警察当局に提出し、刑事事件として厳正な捜査を要請しているとした。
GMOインターネットグループは、「今後、攻撃者が当社やお客様に関する情報と称するものを公開する可能性があります。その中には事実と異なる内容が含まれるおそれがあります」として、不確かな情報への注意を呼びかけている。
また、政府に対し「能動的サイバー防御」に関する措置の実施を要請したことも明らかにした。