GMOインターネットグループの熊谷正寿代表が2026年10月25日に自身のブログを更新し、同社子会社が運営する外国為替証拠金取引(FX)関連のサービスが不正アクセスを受けたことについて謝罪した。その中で、セキュリティーに関して社内のホワイトハッカーから改善すべき課題を指摘されていたものの、サービスへの影響等を鑑みながら優先順位をつけて対応した結果、その深度やスピードが十分でなかったために「攻撃者にその間隙を突かれてしまいました」と明かした。一律5000円の見舞金のほか被害による損失の補償も発表GMOインターネットグループをめぐっては、21日に子会社のGMOインターネットが運営するFX自動売買専用VPS(仮想専用サーバー)「お名前.comデスクトップクラウド」で不正アクセスを受けたと発表。翌22日には、サーバー内に保存されていた証券口座等のログイン情報が第三者によって不正に取得・利用された可能性があるとした。影響を受けた可能性のあるサーバーは2万6739件という。同サービスは現在、全プランでサービスを停止している。24日には、今回の不正アクセスによる不正取引で実際に起きた損失(実現損失)を補償すると発表。また、サービス利用者に対し、金銭的被害の有無に限らず一律5000円を支払うとともに、代替サービスの案内と6か月の無償化も発表した。また、同社が攻撃者から「悪質な脅迫行為」を受けているとし、警察に相談していることも発表。政府に対しては、「能動的サイバー防御」に関する措置の実施を要請したことも明らかにした。熊谷代表はブログで、「今回の事案により多大なるご迷惑とご心配をおかけしているお客様、関係者の皆様、そして社会の皆様に対し、心より深くお詫び申し上げます」と謝罪。続けて、「一律5,000円のお見舞金で幕引きにするつもりか」といった声が寄せられているとして、それを否定した。見舞金は「ご不便とご心配をおかけしたお客様に対する初動の誠意の印」とし、それとは別に今回の不正アクセスで生じた損失を補償すると説明した。「プロを抱えながら、その知見を組織として完璧に防御へ昇華しきれなかった」熊谷代表は、「グループ内に国内屈指のセキュリティのプロを擁しながら、なぜ今回の事態を防げなかったのか」という声を受けているとして、「皆様からの厳しいご叱責は、痛いほど胸に突き刺さっております」とつづった。そのうえで、「お名前.comデスクトップクラウド」のセキュリティーに関して、「社内のホワイトハッカーから改善すべき課題が事前に現場へ指摘されておりました」と明かした。指摘を受けて対策も進めてはいたが、「サービスの可⽤性への影響や他の対処事項との優先順位を考慮しながら慎重に対応を進めた結果としてその対応の深度とスピードが十分ではなく、攻撃者にその間隙を突かれてしまいました」と説明。「プロを抱えながら、その知見を組織として完璧に防御へ昇華しきれなかったことを、私は深く反省しております」「誰よりも深い悔しさを噛み締めているのは、危険を察知し警告を発していた現場のホワイトハッカーたち自身であり、防ぎきれなかった技術陣です」と悔しさを伝えた。「社会人人生の全てを賭ける覚悟」で対応を決意熊谷代表は、「この難局に向き合うにあたり、私は社会人人生の全てを賭ける覚悟です」とし、次の目標を掲げた。「私たちが直面した痛みを、日本のサイバー環境が真に強くなるための糧にする」「『日本はサイバー攻撃に対し、官民が連携して厳正に対処する国だ』という確固たる姿勢を世界に示す」「官僚の皆様、警察、自衛隊の皆様と共に、国民を守るための『実効的な官民連携のモデルケース』を築き上げる」なお、「『民間の負担を国に負わせる』ような意図は一切ありません」とし、「お客様への補償対応、代替環境の提供、システムの刷新等にかかる費用は、すべて自社の責任において引き受けます」としている。
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