音の匠にきく 補聴器の技術が生きるカスタムIEMの耳型採取
東京ヒアリングケアセンター 菅野 聡氏

Just earファンが集まるボーダーレスな空間が生まれた

    ――カウンセリングから耳型採取、チューニング、その後のメンテナンスまで、東京ヒアリングケアセンターJust ear製品に深くかかわることになりました。実際にこのサービスを始めて、いかがでしたか?

    うれしいこと、楽しいことがいくつもありました。まず、耳型採取だけでなく、全体に関われることがとてもうれしいです。お客様により理想的な製品をお届けできるのですから。これは、補聴器づくりと共通するところがあります。また、イヤホン本体のフィッティングに関して、作り直しや修正を行ったことはほとんどありません。イヤホン本体の精度について、大変満足いただいているのはうれしい限りです。もうひとつ、Just earのユーザーは東京ヒアリングケアセンターにちょくちょく顔を出してくれるので、いつのまにかJust earユーザーと補聴器ユーザーが同じ場所にいる、ボーダーレスな空間となりました。「補聴器をつけることは自分にとって不幸なことでショック」と捉えてしまう方も多いのが現状です。しかし、このところ音楽用に完全ワイヤレスイヤホンを使われる若い方も増えています。補聴器もワイヤレスで音楽を楽しめるタイプも出てきており、補聴器かイヤホンか区別のないボーダーレスな社会になればよいと思っています。更に「耳に何かを入れている人の方が、先進的な人」のような社会に...。そのような中、いち早く青山店でボーダーレスな空間が作れていることは、とてもうれしいことです。

    ――逆に、困ったことはありましたか?

    スタートするまで色々大変でしたが、特に困ったことはありませんでした。そうですね、松尾さんがユーザーと話し込みすぎて、なかなか終わらないことくらいでしょうか(笑)

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