LiSAッ子が、
Just ear LiSAモデル「XJE-MH/L1SA」を体感してみた!

レポート:成松 哲


justear_20190810105531.jpg

   いきなり私事、しかも自画自賛みたいな話で恐縮だが、先般このサイト内で、僕がインタビュアーを務めて、カスタムメイドイヤホン「Just ear」のLiSAさんモデル発売にあわせて公開されたLiSAさんのインタビュー記事が、なかなかのアクセスを集め、またJust earのLiSAモデルが好調なセールスを記録しているとの情報を編集部よりキャッチ。

   そこでインタビューを通じてLiSAさんのオーディオ観を探った人間であり、また長きにわたるLiSAッ子(LiSAファンの総称)でもある僕は、そのJust earのアーティストコラボレーションモデル「XJE-MH/L1SA」の素晴らしさを体感すべく、8月某日、Just earの販売店である東京・外苑前の「東京ヒアリングケアセンター®青山店」に向かうことにした。

イヤホンのプレートにはLiSAさんのキーワードが刻印されている
イヤホンのプレートにはLiSAさんのキーワードが刻印されている

   東京ヒアリングケアセンターで僕を迎えてくれたのは、ソニーの松尾伴大さん。Just earブランドの立ち上げに携わったソニーのヘッドホン・イヤホンの設計者だ。実は松尾さんとはLiSAさんのインタビューに同席していただいただけでなく、2019年4月末の横浜アリーナでのLiSAさんのワンマンライブ「LiSA LiVE is Smile Always〜364+JOKER〜」を一緒に観覧もした間柄。それだけに勝手に妙な親近感と信頼を抱いていており、まずは松尾さんに言われるがままにLiSAコラボレーションモデル「XJE-MH/L1SA」を耳に装着し、ソニーの最高級ポータブルハイレゾプレイヤー「NW-WM1Z」を使って、LiSAさんのベストアルバム『LiSA BEST -Day-』と『LiSA BEST -Way-』の96kHz/24bitハイレゾ音源を拝聴させていただいた。

justear_20190810112128.jpg
「XJE-MH/L1SA」を装着してもらう

   ......のだが、正直驚かされた。まず「NW-WM1Z」から流れてきたのは『LiSA BEST -Day-』の収録1曲目にしてLiSAさんのキラーチューン「Rising Hope」なのだが、イントロのピアノの音の鳴りからしてすでに驚くほどにクリア。普段僕が音楽聴取に愛用しているスマートフォンや5〜6万円前後のポータブルハイレゾプレイヤー&5万円程度のハイレゾ対応イヤホンの組み合わせとは"音の実在感"がまるで違うのだ。スタジオでピアノを弾いているだろうプレイヤーの運指の滑らかさや打鍵の強弱までありありと聴き取ることができる。

   当然ながら「NW-WM1Z」は音楽プレイヤーであって、スタジオレコーディングの映像を観るための機器ではない。にもかかわらず、レコーディングスタジオでのプレイヤーの様子をリアルに感じ取れるのだ。これはLiSAさん屈指の名バラード『シルシ』に至ってはなおのこと。ドラマーがペダルでバスドラを踏んでいる様子や、ジェントルにこのスローナンバーを歌い上げるLiSAさんの口の開き方や彼女とマイクの距離感まで、視覚情報がないにも関わらず、自らの頭の中に思い浮かんできた。

justear_20190810113432.jpg

   しかも、本サイトに掲載している柴那典さんのJust ear購入レポートのとおり、Just earは本来ユーザーそれぞれの耳型を採取した上で、その耳型に合ったイヤーピースをカスタムメイドで制作することでよりよい音質を目指すイヤホン。しかし、懐の心許ない僕には自分専用のイヤホンを作る予算はない。そのため、ごくごく一般的な、普段僕が使っているカナル型イヤホンのものとほぼ同じようなイヤーピースを「XJE-MH/L1SA」に装着して聴かせていただいた。それでもこの音質である。果たしてガチでカスタムメイドしたらどんな音が鳴るのだろうか。想像するだけでアガるものがある。

   ただし、この視聴環境はある意味"ズル"であることは付記しなければならない。というのも、先述のとおりポータブルプレイヤー「NW-WM1Z」はソニーの最高級モデル。そもそもプレイヤー自身の再生能力・音質が抜群に高いのだ。もしかしたら、この音の良さ、音の実在感はLiSAモデル「XJE-MH/L1SA」によるものではなく、ポータブルプレイヤー側がもたらしてくれているものなのかもしれない。

justear_20190810114119.jpg

   そこで僕は、「このイヤホンを僕のスマートフォンに挿して、曲を聴いてみてもいいですか?」とひと言。我がことながらなかなか意地の悪いお願いをしたものだが、当の松尾さんは「どうぞどうぞ。ぜひ聴いてみてください」と胸を張る。そこでハイレゾ非対応のスマートフォンに「XJE-MH/L1SA」を直挿しして、44.1kHz/320kbps MP3という圧縮音源の『Rising Hope』と『シルシ』を聴かせてもらったのだが、彼が自信満々だった理由がよくわかった。さすがに96kHz/24bitのハイレゾ音源ほどの音の実在感は得られず、各楽器の音の分離についても聴き劣りはするものの、バスドラやピアノの鳴りは普段の僕の聴取環境とは明らかに違う。しかもボーカリストであり、普段もR&Bなど歌モノ楽曲を中心に聴取しているというLiSAさんがチューニングしただけのことはある。ボーカルの鳴りもハイレゾ音源同様、非常に明瞭。これはライトなオーディオユーザーであるLiSAッ子=僕にはうれしい限りであった。

SONY ワイヤレスオーディオレシーバー 「MUC-M2BT1」
SONY ワイヤレスオーディオレシーバー 「MUC-M2BT1」

   しかも松尾さんは、スマートフォンで圧縮音源を聴いている人なら、ソニーがリリースしているワイヤレスオーディオレシーバー「MUC-M2BT1」と「XJE-MH/L1SA」を組み合わせれば、さらに快適な聴取環境を得られると語る。一般的にワイヤレスオーディオレシーバーはBluetoothでオーディオプレイヤーとイヤホンを接続するという特性上、プレイヤーのイヤホン端子とケーブルで直挿しするワイヤードの聴取環境に比べて、音声データの通信速度や一度に送信できるデータ容量に劣るため、音質が落ちると言われがちだ。しかし「MUC-M2BT1」はカセットテーププレイヤー時代からウォークマンの開発を手がけていたエンジニアがチューニングにチューニングを重ねたワイヤレスレシーバーらしく、専用ポータブルプレイヤーはいざ知らず、スマートフォンクラスのプレイヤーとの組み合わせなら、ケーブル直挿しに劣らない音質だと感じる。そして当然、ケーブル周りの処理に煩わされることもない。

   ハイレゾ音源が一般的なものになりつつあり、またCD不況が叫ばれる中、アナログレコードが売り上げを堅調に伸ばしている今。音楽ラヴァーの中で「より良い音で音楽を聴くこと」は当たり前のリスニングスタイルになってきた。それだけにいわゆる"ピュアオーディオ"入門の第一歩として、最も身近な聴取機器であるイヤホンにこだわってみることはぜひともオススメしたい。特にアニメソングシーンのトップランナーであるLiSAさんがチューニングしたJust ear LiSAコラボレーションモデル「「XJE-MH/L1SA」は、アニソンファンにはうってつけ。憧れのアニソンシンガー・声優アーティストのその美声をさらに美しく鳴らしてくれることは間違いないだろう。


■筆者:成松哲(なりまつ・てつ)
1974年大分県生まれ。ライター。音楽ナタリー編集部を経て独立。「リアルサウンド」「アニソンぴあ」などのウェブメディア、雑誌で音楽、アニメを中心にさまざまな分野でインタビューやコラム執筆を手がける。著書に『バンド臨終図巻』(共著。河出書房新社/文春文庫)など。

 

Twitter:https://twitter.com/narima


SONY Just ear LiSAコラボレーションモデル XJE-MH/L1SA発売中!】
■受注期間:2019年8月31日まで
■販売価格:25万円+税 (別途、耳型採取費用9,000円+税がかかります)
■特別仕様:本体プレートへのオリジナル刻印「★GREAT ANOTHER DAY★」・LiSA自身のデザインによるスペシャルパッケージ・LiSA直筆サインとメッセージが印刷されたブロマイド
■一般仕様:形式:密閉ハイブリッド
■ドライバーユニット:13.5mmダイナミック1基(ウーファー)バランスド アーマチュア1基(ミッド/ハイ)
■最大入力:100mW (IEC*)
■コード:約1.2m OFCリッツ線(着脱式、Y型)
■プラグ:金メッキL型ステレオミニプラグ
■付属品:キャリングケース、キャリングポーチ、クリーニングツール
※IEC(国際電気標準会議)規格による測定値

SONY Just ear LiSAコラボレーションモデル XJE-MH/L1SA https://www.sony.co.jp/Products/justear/limited/XJE-MH_L1SA/

製品について知りたい方はこちら 製品について知りたい方はこちら