途方に暮れるハケンたち 全国一斉「派遣切り」の惨状

「日雇い派遣。1カ月に2日しか働けない」

   不況の影響は、物流関係を中心にした「日雇い派遣」にも及んでいる。仕事がほとんどなく、ほぼ失業状態といっていい人が多いようだ。また、期間が限られる登録型派遣に比べ安定しているといわれた「常用型派遣」も厳しい状況だ。

30代男性・製本（日雇い派遣）
「2月は仕事がなく、2日しか働いていない。当日キャンセルも多く、保証はない。手持ち現金が2000円しかない。実家に住んでいるので命には関わらない。派遣先の正社員は、機械の使用方法を教えてくれず、まごまごしているとしかられる」

30代女性・道路警備（日雇い派遣）
「日雇い派遣で生活していたが、仕事がなくなり求職活動中。就職活動をしていても面接で落ちることが多く、生活が厳しい」

40代男性・製造
「自動車メーカー系列のゴムの製造会社に6カ月契約で、しかも二重派遣状態で10年以上派遣されている。派遣先で次々人が切られ、最後に自分たちが切られた。寮住まいの人は、当面家賃なしで住み続けられるが、自分はアパート住まいで家賃の支払いが大変」

50代男性・事務（常用型派遣）
「携帯電話販売窓口教務。特定派遣だといわれているが、3カ月更新で約5年働いている。3月末で更新拒絶に。『ワンチャンス与える』などと言われ、2月の働きぶり、今後の仕事についてのPR文章の提出を求められている」