2019年 6月 17日 (月)

おとなしい女子社員が「ウソ」で社内を大混乱に

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   一見普通な社会人なのだが、あるきっかけで「トラブルメーカー」として、周囲を巻き込んで大騒ぎを引き起こす人がいる。なぜ、急にそんなことが起こるのか。社内カウンセラーは、誰もが持つ人格の一部が突出した「人格障害」ではないか、というのだが・・・。

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課長の「ストーカー行為」に対する苦情が一転して・・・

――商社の人事担当です。普段はあまり目立たない事務職のA子から、「隣の部署の妻子ある課長が付きまとってきて困る」という相談を受けました。「夜中に今から会えないか?と何度も電話をしてくる」「朝、待ち伏せして一緒に出勤しようとする」「断ると暴力を振るうことがある」など、迷惑なので何とかして欲しいという話でした。

   これはストーカー行為だと、青くなって課長本人に聞いてみると、きょとんとして「妻とは離婚してA子と結婚することで話がついている」と言うではありませんか。なんでも、すでにマンションを購入し、同棲も始めているとか。

   A子の上司に最近の状況を確認したところ「体調が悪いようなので、産業医に診てもらおうかと思っていた」とのこと。調べてみると、確かに急な休みが多かったり、残業命令に従わずに帰宅するなど、業務に支障が出ている様子でした。

   ただ、同僚に聞いてみると、A子は出社している日には男性社員と元気に世間話をして仕事をしていない時間が多いとか、上司の家を夜遅く訪れて関係を持っているらしいとか、怪しい噂も出てきました。

   そこで、事実関係を確認しようとA子を呼び出しましたが、突然「ストーカーの話はウソでした。対応の必要はありません」と言って部屋を飛び出し、翌日から会社を休んでしまいました。数日後、上司には「体調不良で通院中」と連絡が入ったようですが、同棲中のマンションには帰っておらず、課長も連絡が取れずに困っています。

   どうしてよいか分からず社内カウンセラーに相談すると「人格障害のおそれもある」ということでした。私は担当として慎重に情報収集をし、警備会社の手配を準備をしたりして、A子に良かれと思ってやってきたあげくに「ウソでした」と言われて、一体どうしていいのやら――
尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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