学生の「素顔」が見たい! 「寿司面接」まで登場

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   景気の低迷が続き、採用を手控える企業が増えている。厳しい状況下だけに、企業は有能な人材を獲得するため、採用面接では応募者がどんな人物か「真の姿」を見極めたい。ところが学生は、少ない採用枠に滑り込もうと就職マニュアルどおりに振る舞い、面接の受け答えも自分の意見を抑え気味にする傾向がある。そこで、就職希望の学生の「素顔」が見られるように、企業は工夫を凝らしている。

   帝国データバンクが2010年3月3日に発表した雇用に関する企業調査によると、10年度の正社員採用について「予定がない」と回答した企業は47.5%で、前年度を1.6ポイント上回った。就職を控えた若者にとっては「氷河期」状態が続く。

学生から募集した「夢のメッセージ」 ビルに映し出す

電通ビルに映し出された学生のメッセージ
電通ビルに映し出された学生のメッセージ

   ソニー・ミュージックエンタテインメントは、「新卒発掘オーディション2011」というウェブサイトを開設した。新卒採用のサイトだが、そこでは「就活サイトでコピペ」でつくった志望動機で人の心を動かせるのかと疑問を投げかけている。そして、「学校名やリクルートスーツで自分を隠してほしくない」といい、マニュアル通りでない自分の意見を出せる人材に来てほしいという同社のメッセージを出している。

   採用面接を一風変わったものにしたのが、ITベンチャーのカヤックだ。企画したのは「寿司面接」。文字通り寿司をつまみながら面接をするという趣旨で、そこには代表取締役も面接官として現れる。寿司面接の申込期間はわずか3日間だったが、新卒・中途含め64人の応募が集まった。前年度比16倍だという。

   電通は、若手社員が未来の「後輩」を応援する。入社2・3年目の社員を中心に20人が社内横断的なプロジェクトを結成。学生に広告業の面白さを伝える企画を練った結果、10文字の「夢のメッセージ」を学生から募集して同社のビルに映し出すことを決めた。具体的には、夜間に部屋の窓のブラインドを開閉し、部屋の灯りを利用して特定の文字を浮かび上がらせるというものだ。

   わずか10文字でも、強く思っている言葉は必ず人に届く。だから採用面接でも、自分を抑えずに夢や希望を語ってほしい――。若手社員のこんな思いから、同社の新卒採用にプリエントリーした学生を対象にメッセージを募ったところ、3500件ほどの応募があった。

   3月7日、電通ビルに映し出されたのは「脱・草食。」「父の会社をCMで救う」「モテるタイプを変える」など11作品。何かと「おとなしい」と言われることが多い若者だが、ここでは前向きで強い意志、活発に何かに取り組む姿勢が現れた文字が次々と夜空を彩った。

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