先輩たちへお願い「新人に偉そうにしないでください」

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   4月1日、新しい社員を迎えた職場も多いだろう。調査によれば、先輩社員が歓迎会の場で新入社員に注意したくなることは「あいさつをしない」がトップだという。だが、あいさつばかりに気を取られて、大事なことがおろそかにならないようにしたい。

「服従訓練より明日使える仕事教えて」

   飲食店情報検索サイト「ぐるなび」は2010年3月31日、「新入社員のための歓迎会心得」に関する調査結果を公表した。回答者は、社会人経験が1年以上ある男女会員1604人。

   それによると、歓迎会の場において「新入社員の振る舞いで注意したくなること」を尋ねたところ、1位は「あいさつをしない」だった。2位以下には「集合時間に遅れる」「敬語を使わない」「上司や先輩社員の話を聞く姿勢がない」「酔いつぶれる」が続いた。

   ネット上には、この調査結果を踏まえて、

「とりあえず最初の一年は生意気な口叩くな。冗談も言うな。反論も駄目だ。正論でも飲み込め」
「新入のペーペーが幾らネットで叫んでも、長年続いた文化はなくならねーんだよw、そんなにこの文化が嫌なら海外にでも移住すればw」

などの書き込みも見られた。しかし、あいさつや敬語は社会人として大事なことだとしても、それだけを気にしていると仕事以外の能力ばかり発達し、本来仕事に欠かせない「自分の頭で考えること」や「自分の意見をはっきり言うこと」ができなくなるおそれもあるのではないか。

   新人側は、自分の将来を真面目に考えれば、おかしな悪習には付き合っていられないというのが本音だろう。ネットへの威張った書き込みは、誤った教育とプレッシャーを受けてゆがんでしまった犠牲者の叫びにも読める。

   そんな思いを汲んだのか、経営コンサルタントの宋文洲氏は、新人を迎える側の人たちの心構えを4月1日にツイッターへ書き込んでいる。

「先輩達へのお願い:今日は新入社員が入社しますが、偉そうにしないでください。3年もかけて一人前にするような悠長なことを考えないでください。コピーやお茶などの服従訓練よりも明日でも使えるように仕事を教えてください。やる気のある奴をいきなり仕事に放り込むのもいいかもしれません」

   悠長なことをするかどうかは個々の会社が決めることだが、新しいマネジメント手法を前面に出して優秀な人材を集める会社が現れていることを考えると、「偉そうにしない」という宋氏の指摘を考えてみる意味はありそうだ。

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