2019年 11月 13日 (水)

どう対応する? 部下の「ミス隠ぺい」で問題拡大

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   米大統領ワシントンの「桜の木」のエピソードにもあるように、間違ったことは正直に知らせた方が好感度は上がるものだ。しかし、それを知らせることで大騒ぎが起きそうなときには、なかなか言い出せないこともある。

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部下の「早期報告」がされず課長激怒

――システム開発会社の人事担当です。開発部の課長から相談が来ています。入社3年目のA君が起こした仕事のミスで、部内が混乱しているそうです。ミスの芽となるボタンの掛け違いは、3ヶ月ほど前から生じていたようなのですが、適切に対処していなかったために、プロジェクト全体に影響が出てしまいました。
   課長は日頃から、部下に対して、
「人は大なり小なりミスをするもの。仕事をしていく上で仕方のないことだ。自分でリカバーできなくなる前に先輩や上司に相談するように」
と繰り返し言っているそうです。なので、今回起こったことにショックを受けていて、A君を「とても裏切られた」と叱責したそうです。そして「彼はうちの部署には置いておけない。他の部署に異動させてほしい」といいます。
   A君も落ち込んでいるようなので、呼んで話を聞くと大変反省しています。なぜすぐ課長に報告しなかったのかと聞くと、
「自分で対応できるし、対応しなければならないと思った」
とだけ言います。
   課長は、A君はプライドが高すぎるから他人の言うことを聞かない、学習能力がない、他の部下に被害が及ぶから一緒に仕事をさせられない、と主張します。A君は大学院卒で、技術の知識も豊富なので、会社は将来を期待し、しばらく開発以外に任せることを想定していませんでした。今後どう扱ったらよいのでしょうか――
尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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