2019年 12月 15日 (日)

退職者の母親が「未払い残業代」の請求を突きつけてきた

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   会社を辞めた後に、「未払いの残業代がある」と会社に請求する人が増えているようです。会社は不意打ちと思うでしょうが、心当たりがあれば無視することはできません。ある会社では、退職者の母親に駆け込まれて激しいクレームを受け、事態の収拾に戸惑っています。

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「どんぶり勘定」に応えるわけにはいかないが

――飲食チェーン店の人事担当です。退職した社員A君の母親が、会社にクレームを言いに来ました。用件は、A君へ未払い残業代を即刻全額支払えというもの。
   A君は、1年半ほど前に入社。同僚たちとの折り合いが悪く、先輩社員とのトラブルをきっかけに1カ月前に退職した20代の男性です。

「息子に聞いたら、会社は残業代を全然支払っていなかったというじゃありませんか。私は家にいたから、毎晩遅くまで残業してたことはよく知っているんですよ。ホント、なんてひどい会社なのかしら!」
などと猛烈な勢いでまくしたて、勤務日と残業時間、未払いの残業代が計算されたリストを突き出しました。金額は合計150万円。帰宅時間や本人のメモから算出したとのことでした。
   当社では店舗ごとにタイムカードで時間管理をしており、それに従って本部で給与計算をして振り込んでいます。ただ、各店舗に管理をまかせっきりのところもあり、運用が不適切だったり、ルーズな部分があったりすることは認めざるを得ません。
   ただし、シフト表やタイムカード、店長の日報などを基にした試算と、A君の母親が提出した資料を見比べると、金額にかなり開きがある「どんぶり勘定」と思えてなりません。A君が出勤した記録のない日まで残業代を請求してきています。
   当社側の推計は、未払い分は20数万円で、百万円以上の水増し請求があるように思えます。こんなカネは払えないと突っぱねようとも考えましたが、そんなことをして労働基準監督署に駆け込まれてはかないません。どういう形でことを収めていけばよいのでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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