2019年 5月 27日 (月)

未来の若者たちが「リセットボタン」を押す前に

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   前回の『子どもは社会の宝』は意外と反響があって、「いったいうちの子はどうなるんですか?」的な質問をあちこちでされたのだけれど、実はあれがそのまま実現するかどうかはわからない。というのも、「あくまでも子どもたちが文句言わずに社会保障費を負担してくれること」という大前提があるからだ。

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年金破綻でニートが「勝ち組」

   一般的に、日本人というのはお上に従順な生き物で、特にサラリーマンなんて国民年金や国民健康保険のツケまで文句ひとつ言わずに給与天引きされてくれる被虐精神に富んだ方々なのだけど、いくらなんでも給料から7割も天引きされて黙っているとは思えない。

   きっと「世代間格差を是正しろ」とか「中高年の賃下げしろ」みたいなけしからんことをいう若造が今よりもっと増えて、どこかのタイミングで社会保障制度はゼロリセットされるはずだ。

   具体的に言うと、2030年までのどこかのタイミングで年金支給開始年齢が70歳に引き上げられ、給付額も3~4割カットされると思われる(厚生年金の現行制度は積立金の運用利回り4.1%、賃金上昇率2.5%という厚労省の無茶苦茶な数値予測に基づいており、とうてい維持不可能)。医療費も現役並みの3割自己負担、総額でも上限が付けられるはずだ。

   その場合、一気に可哀想になるのは、我々団塊ジュニアだろう。現役時代の大半を、上の世代に貢がされたおかげで資産もなく、たぶん70歳までバイトで働かされたあげくに、最低限食っていくくらいのはした金を恵んでもらうことになる。

   仮に国民年金未納者が生活保護に頼ったとすると、バカ高い年金保険料を天引きされ続けたあげく、貰いは生活保護より少ないという笑えない事態となる。こと年金制度に関しては、フリーターやニートの年金未納者の方が、正社員よりも勝ち組になるだろう。

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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