残業時間の過少申告 「雰囲気」や「なんとなく」でよいのか

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   連合総研が20代から50代の民間企業に勤める男女793人を対象に調査したところ、残業手当の支払対象であるにもかかわらず、残業時間を会社に少なく申告した人が27.6%いたことがわかった。過少申告した時間は、平均で月17.7時間だった。

会社の信頼を逆手に「後出し」するケースも

20代男性の「なんとなく申告しなかった」は37.5%
20代男性の「なんとなく申告しなかった」は37.5%

   申告しない時間があった人に、その理由を尋ねると、「自分自身で調整したから」という人が81.8%とほとんどを占め、「上司から調整するように言われたから」という人は11.7%にとどまっている。

   なぜ自分で調整したのか尋ねると、「働いた時間どおり申告しづらい雰囲気だから」が41.1%で最多。「なんとなく申告しなかった」18.8%、「残業手当に限度があるから」15.2%、と続いている。

   また、所定労働時間を超えて働いた人に、その理由(複数回答)を尋ねたところ、「突発的な仕事があるから」(43.1%)、「人手が足りないから」(39.8%)に次いで、「自分が納得するように仕事を仕上げたいから」(33.3%)が上がっている。

   いわゆるサービス残業を問題にするときには、会社が残業代を強制的にカットしたり、上司が虚偽の残業時間を申告させたりする、違法で悪質なケースをイメージしがちだ。

   しかし、この調査結果を見る限り、「雰囲気」や「なんとなく」というあいまいな理由で、自ら労働時間を過少申告するケースも一定数あることがわかる。残業する人の3人に1人は、「自分の納得」を理由に上げている。

   労働基準監督署の指導を受けた経験のある都内の中小企業経営者は、「ここに大きな落とし穴がある」と警告を発している。その会社では、スキルアップのために社員が自発的に職場に残って機械を操作することを容認していたという。

「ところがある社員が、先輩とケンカして会社を飛び出していった後、その『勝手残業』の残業代が払われていないと労基署に通報したんですわ。こっちは勝手にやったことと抗議したんですが、会社にいた時間のメモがあるということで支払わざるを得ませんでした。熱心な社員と信じていたんで裏切られた気持ちですが、他の経営者の方には十分気をつけて欲しいと思いますね」
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