2020年 1月 22日 (水)

いくら言っても休まない部下 「ムリに休ませるなんてヒドイ!」

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   「最近の若手は、ちょっと体調が悪いからといってすぐ休む」と愚痴をいうのは、部門業績の責任を負う上司の言い分。ムリに出社させると若手から「なんというブラック企業」と反発されそうですが、世の中にはその逆を志向する人もいるようです。

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業務命令なら「休業手当を支払え」?

――商社の人事部です。マーケティング部長から、32歳の男性部下A君について相談がありました。彼は1カ月ほど前から体調が優れなかったようですが、ここ3日ほどは顔を赤くほてらせて、フラフラしながら仕事をしているのだそうです。
   見かねた部長が、

「熱があるんじゃないか。少し休んだらどうだ」
などと声をかけていましたが、A君は「あと少しで仕上がるんで。もうちょっとなんですよ」と言って、相変わらず仕事を続けているとのこと。
   確かに、A君に任せたキャンペーンの開始はあと半月に迫っており、準備作業が佳境に入っています。しかし、もしもインフルエンザのような病気だったら、部内の他の人にも感染して被害は拡がってしまうおそれも。
   そこで「キャンペーン中に休まれたら困るから、明日と明後日は休むように」と伝えましたが、A君は「自分のことは自分が一番わかる。休みませんよ」と聞き入れません。業を煮やして「これは業務命令だ」と言うと、
「ムリに休ませるなんてヒドイですよ。病気かどうか分からないのに、そんなことができるんですか。会社の責任で強制的に休ませると、休業手当が必要になるのを知らないんですか?」
と声を荒げます。そこで部長は、本当にそんな必要があるのかと、念のため確認しにきたわけです。
   A君は有給休暇を20日間残しているので、それを使って休んで治せばいいのではないかと思いますし、だいたい休業手当を出した前例もありません。こんなとき、どうしたらよいものでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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