「逮捕されてもかまわない」 深夜NTTに突入した孫正義

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   ソフトバンク社長・孫正義氏の「武勇伝」が話題だ。全128頁の約半分を割いて「孫正義の白熱教室」を特集した「プレジデント」2011年3月7日号。中でも「あなたの思考力を磨く全30問」で紹介している孫氏の豪快な体験談には圧倒される。

   「全30問」は、孫氏が2010年9月に講演した内容を再構成したもの。これまで直面してきた苦境のエピソードを基に、「このとき彼はどういう行動を取ったか」を読者に2択で答えさせ、大学教授やコンサルタントが「正解」に解説を加えている。

「不公平なルールより、正義を守るべし」

「プレジデント」がひとりの人間を特集するのは異例
「プレジデント」がひとりの人間を特集するのは異例

   例えば、自社が出版する雑誌8誌のうち、7誌が赤字になったとき、どう行動すべきか。普通の会社であれば「赤字雑誌の廃刊を検討する」ところだが、孫氏の正解は「立て直しを試みる」というもの。

   実際、孫氏は慢性肝炎で入院中の病院を抜け出し、役員会で机を叩いて「撤退論は絶対に受け入れられない」と演説をぶつ一方、現場の編集長たちを集めて「3カ月以内に黒字にならなかった雑誌は廃刊」とハッパをかけた。

   当初は双方から猛反発を買ったものの、1年後には8誌中7誌の黒字化を実現。1誌は廃刊したものの、そのチームの社員はリストラしなかったという。

   また、固定ブロードバンド「ヤフーBB」のサービス開始直後に、接続障害が起きたときのこと。エンジニアが回線修理にNTTへ行くと、警備員に「書類が必要」「手続きに3日かかる」と制止された。こんなとき、どうすべきなのか。

   正解は「社員と共に強行突入」。孫氏は10人ほどのエンジニアを引き連れて、NTTの局舎に突入したのだそうだ。不公平なルールを守るより、正義を守るべしという理屈である。このときのことを、孫氏はこう振り返る。

「僕は本気で不法侵入で警察に捕まってもかまわないと思っていました。お客様の通信を守る。ネットワークを守る。そちらの方が正義だと」

   コンサルタントの小宮一慶氏も「経営者にとって一番大事なことは、困難な状況に直面したら、先頭に立って問題を解決すること」と、孫氏の行動を支持する。

   並みの経営者では、強行突入を選ぶのは難しいと思いきや、この設問の正答率は誌面では「70%」。そんな行動力のある人は、そう多くないと思うのだが。

   このほか、創業半年、社員十数人で月額2000万円もの赤字を垂れ流す米ヤフー社に、100億円を投資するといった、常人の常識を超えた決断も。いまとなっては孫氏の先見の明に感心するが、他の人にとっても「正解」と言えるかどうか。

あなたなら「NTT強行突入」しますか?
きっとするだろう
したいと思うができない
言われたとおり3日待つ
別の方法を考える
PRESIDENT (プレジデント) 2011年 3/7号 [雑誌]
PRESIDENT (プレジデント) 2011年 3/7号 [雑誌]
  • 発売元: プレジデント社
  • 価格: ¥ 690
  • 発売日: 2011/02/14
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