2019年 11月 20日 (水)

被災地以外の人たちが、いますべきこと―心理的視点から

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   東北関東大震災で強いストレスを受けているのは、直接の被災地の人たちだけではない。被災地以外の人たちも、メディアを通じて情報を受け続けた結果、心身に不調を訴える人が出るおそれがある。

   被災者を支援する私たちがしっかりするために、どういう点に留意すべきか。連載「ヨソでは言えない社内トラブル」の筆者のひとりである、臨床心理士の尾崎健一氏に寄稿してもらった。

いま被災者を癒すのは「物理的支援」

被災しなかった人は被災者を支援しよう
被災しなかった人は被災者を支援しよう

   今回の震災のような甚大な被害を及ぼす災害は、人間のどのような反応を引き起こし、どう対応すべきなのか。心理的なクライシス・マネジメントの側面から考えてみます。

   まず、私たちは被災者の状況を理解すべきです。被災者は非常に強いストレスを受けており、メンタル面のケアが必要なのは間違いありません。しかし、それは生命と安全の保証が確保されてからの話です。

   被災してすぐに必要なのは、逆説的に聞こえるかもしれませんが、十分な「物理的な支援」を行うことです。

   被災者を癒すのは、十分な食料品や電気・ガス、情報を得るためのラジオや携帯電話、生活衛生用品などがある「暖かい場所」です。励ましや同情の声は、物理的な支援が十分でないうちは、被害を受けた人に届かない場合もあるものです。

   物理的な支援が満たされるうちに、被災者には「自分の力で立ち上がって復興しよう」という力や意欲が湧いてきます。必ずしも自分たちを「かわいそうな人」とは考えず、「また以前のような生活に戻そう」と思う人も少なくないものです。

   私たちの目的は、被災者に生きる力を回復してもらうことです。被災状況によって異なるでしょうが、被災地のひとつである仙台にいた人からは、被災者からの「復興へのエネルギー」を強く感じ、報道とのギャップを感じたという声も聞かれます。

   なお、物理的な支援といっても、古着や食料品などをダンボールで送ったり、自家用車で現地に乗りつけたりする行為が必ずしも歓迎されないことは、阪神・淡路大震災のときに学んだはずです。

   後述するように、このような危機に「いてもたってもいられない」気持ちになる人がいますが、これは望ましいことではありません。再度まとめますと、いますぐに私たちができるのは、無駄な電気を使わず、信頼できる機関を通じて金銭的な支援を行うことがメインになるでしょう。

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