2019年 12月 15日 (日)

なぜ日本に「移民受け入れ」が避けられないのか

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   高齢化問題は、現代日本の抱える最も深刻な問題のひとつだ。

   それは、いわゆる団塊の世代がリタイアする時期を迎えているからである。団塊の世代とは、第二次大戦直後に生まれた人たちのこと。現在61歳から64歳の彼らの人口は、年に200万人以上もいる。

   一方、10代後半から21、2才までの人口は、年に120万人から130万人程度しかいない。差し引き100万人ほどの労働力が毎年減っている計算だ。このまま時がすぎると、年金や健康保険で財政が崩壊するだけでなく、国の活力が失われていくことは間違いない。

20代の若くて元気な労働力を増やす必要がある

   この問題を打開するために

「若い女性にたくさん子どもを生んでもらおう」

というのが、国を挙げてのコンセンサスとなっている。しかし残念ながら、これは目の前の問題を解決するには役立たない。

   それは、赤ん坊が生まれてから労働力になるまでに20年前後かかるからだ。

   新しい命が誕生するのは素晴らしいことだが、20年、30年も経ってから労働力が増えたとしても、その頃には団塊の世代は80代から90代になっている。当座の高齢化問題は終盤にさしかかっている、ということだ(団塊の世代のすぐ下の50代の人口は比較的少ないので、問題はずっと小さくなる)。

   国家百年の計のために、子孫を増やすことは必要かもしれない。しかしそれだけでは短期的・中期的な問題を解決することはできないということだ。

   崖っぷちにいる日本経済。今後の2、30年を無為に過ごしたら、それこそ日本は「一巻の終わり」となるだろう。我々はどうすればよいか。

   そこで理想的なシナリオは、20代の若くて元気な労働力が増えることだ。そうすれば人口構成のひずみも解消されるし、国の活力も戻るだろう。

   そしてそれを可能にするのが、移民の受け入れである。

   例えば、介護の問題。すでに大きな問題だが、これが一番深刻になるのは団塊の世代が介護世代になった時だ。その時のための備えをしておく必要がある。能力とやる気のある外国人の方には是非来ていただければありがたい。

「移民受け入れ」、どう思う?
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小田切尚登
経済アナリスト。明治大学グローバル研究大学院兼任講師。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバ等の外資系金融機関で株式アナリスト、投資銀行部門などを歴任した。近著に『欧米沈没』(マイナビ新書)
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