会社から支給されたボーナスが、自分の懐に一銭も入らないサラリーマンは約半数にのぼる――。損保ジャパンDIY生命保険の調査で、こんな実態が明らかになった。
20~50代サラリーマン世帯の主婦1000人が調査対象。昨年の調査結果でも「渡さない」が48.0%と高い割合を占めていたが、さらに0.8ポイント増えたことになる。
支給額は5年で平均15万円以上も減った
年代別に見ると、40代では「渡さない」が55.2%と半数を大きく超えている。「渡さない」理由として最も多かったのは、「必要なときにはその都度渡しているので」(41.8%)というものだ。
なんだ、それならいいか…と思ってしまうが、何か引っかかるものがある。本来自分で稼いだお金は、自分で全額を受け取って、そこから家庭に渡すべきではないか。
「家庭に全額渡す」と「小遣いがゼロ」では結果は同じだが、順序がおかしい。
ネット上には「すべてのATMは、指紋認証か生体認証にしろ」という憤りの声も見られる。そうすれば、自分の収入を他人が勝手に引き出すことができなくなるからだ。それとも、給与振込先が妻名義の口座になるのだろうか。
一方で、「渡さない」主婦側の言い分もある。2012年夏のボーナスの平均手取額は、03年の調査開始以来最低の61.1万円。平均額が77.9万円だった07年には、「渡さない」割合は23.6%にとどまっていた。
あれから15万円以上も減ったのだから、お小遣いなんか出せるわけがありません――。そう言い渡されてグウの音も出ないというお父さんたちが、結構いるのかもしれない。