リッチ駐在員、プア現地採用? 海外で会社員をする2つの方法

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   日本人が海外で会社員として働く方法には、大きく分けて2つあります。ひとつは「駐在員」で、もうひとつが「現地採用」です。

   駐在員とは、日本企業や外資系企業の日本法人に雇用されて、会社命令で海外拠点に赴任している人のことです。現地採用とは、現地の日系企業や外資系企業、現地企業などに直接雇用されている人です。今回はこの2つを比べて、メリットとリスクを考えてみます。

行きたい国を自分が選ぶ現地採用、会社次第の駐在員

現地採用&駐在員の強い味方、ジャカルタの吉野家。並盛り一杯2万2000ルピア(約180円)
現地採用&駐在員の強い味方、ジャカルタの吉野家。並盛り一杯2万2000ルピア(約180円)

   まず、駐在員の生活ですが、日本の給料とは別に、現地の滞在費や家、自動車、携帯電話などが会社から支給される場合が多いです。したがって、裕福な「セレブ生活」をしている人も少なくありません。(ただし会社によっては、現地の物価を考慮した、リッチとはとてもいえない給料・待遇の場合もあります。)

   仕事内容は、会社によってまちまちですが、本社の意向を聞いて現地を動かす仕事が基本なので、日本と現地との板挟みになりがちです。なかには日本以上の長時間・ストレスフル労働になっている人もいるようです。

   任期は、勤務地によって違いますが、2年から5年が一般的。会社に「行け」と言われたら行くし、「帰ってこい」と言われたら帰らなければなりません。行く国も、基本的に自分で選ぶことができません。

   一方、現地採用の場合、給料は現地の会社から直接支払われます。専門性の高い高度な仕事であれば、日本の会社員よりも高い場合もあるし、コールセンターのような一般的な仕事であれば、現地人の給料と大差ない場合もあります。

   普通の日系企業なら、20代で月に12~20万円程度の場合が多いでしょう。セレブ生活とはいきませんが、それでも結構いいマンションに住めて、年に1~2度は日本に遊びに帰れるレベルの生活をしている人が多いです。

   仕事内容は、現地スタッフと協力して作業を行うことが多い傾向にあります。人によっては日本と現地の板ばさみになることもありますが、基本的には現地スタッフ寄りの立ち位置で仕事をしている場合が多いのではないでしょうか。

   もちろん、任期は、ありません。自分の行きたい国に行って就職活動をし、基本的にクビにならない限り働き続けることができます。もしもクビになった場合には、ビザが切れる前に次の仕事を探す必要があります。

地方のメーカーの海外駐在員も狙い目だ

   前述の通り、駐在員のメリットは何といっても待遇です。「海外で働きたい」とだけ考えているのであれば、駐在員を目指すのが最もリスクの少ない方法です。

   駐在員の座を掴むためには、海外展開している日本企業に入社し、英語もしくは現地語をマスターした状態で、海外で働きたいことをアピールし続けることが一番の方法です。海外展開はしているけど日本で働きたい人が多い、地方のメーカーなどが狙い目かもしれません。

   基本的に、日本で学んだ技術や人脈を生かした仕事に就けるし、事前研修なども充実していることが多いため安定度が高いです。

   ただ、この選択肢を取れる人は限られているし、いつ、どこの国に、何年行くかは会社次第で自分で選べる選択肢は少ないです。また、駐在員は高い経費がかかるので人数を減らす傾向にあり、門戸が狭くなっている会社も多いです。

   逆に現地採用は、駐在員と比べると収入が少なく、仕事と自身のスキルの適合性や会社のサポートなどに関しても不安が残ります。ただ、働く場所や期間を自分で選ぶことができることと、比較的多くの人がチャレンジできるというメリットがあります。

   駐在員になるには、基本正社員でなくてはならないし、入社5~10年の人が行くことが多いです。正社員になることが日増しに困難になっている2012年現在では、比較的多くの人に門戸が開かれている現地採用も大変魅力的です。

   海外で働きたいという希望がある人は、このような選択肢があることを踏まえて、自分にはどちらを選べるか、そのために今何をすべきかを考えて、行動を起こしてみてはいかがでしょうか。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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