2021年 1月 20日 (水)

「日本人は器用で、職人技は真似できない」は本当なのか

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登山服はカンボジアでもコロンビアでも問題ない

   私が登山に使っているパタゴニアの服もベトナム製で、カンボジアやコロンビアでも作っています。高度6000メートル、気温がマイナス15度といった場所で使う服なので、少しでも縫い目から風が入ってきたり、水が漏れたりすれば命に関わります。妥協などできず、完璧な仕上がりでなくてはいけません。

   メイドイン・ベトナムや、メイドイン・カンボジア、メイドイン・コロンビアの登山服を着て、いくつかの雪山や高山に登ってみましたが、まったく問題ありませんでした。なので、しっかりしたブランドの製品であれば「メイドイン途上国」に関する偏見はなくなってしまいました。

   伝統芸や職人芸といったものを考えるときに、これは根本的に差別化できるのだろうか、と考える必要があると思います。一見すると独自の技術のように見えて、単にトレーニングすれば誰でもできるようになるものも多く混じっているように思えるからです。

   これから多くの会社が、職人芸ではない領域で勝負していかなくてはいけません。たとえばパタゴニアの服の発想は、登山に関わるニーズを熟知していなくては、決して生まれません。ハーネスに干渉しないポケット、ザックの重みで浸水しないように肩の縫い目をずらしたり、ファスナーが顎に当たらないようにずれていたりと芸が細かい。職人技以外のところで、設計が卓越しているのです。

   職人芸、伝統芸、熟練の技といったセンチメンタルな言葉にどっぷり浸かってしまうと、現実を見ることを忘れてしまうのかもしれません。そうならないようにしたいものです。(大石哲之

「日本人は器用で、職人技は(外国人に)真似できない」と思いますか?
やはり日本人しかできない領域はある
たいがいの外国人でもやればできる
一部の外国人ならできるかもしれない
大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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